131 第二王子キオーガ
マヒロシ王国の王城の入口に馬で乗り付けた俺達3人。
俺、人間の勇者タクミ。
(ん?勇者だっけ?と思ってる人いるでしょう。暴れるだけで、全く勇者らしい事してないからなぁ。)
そして、ジャイアントハーフの聖騎士リン、Aランク冒険者の人間である、剣聖ルイの3人だ。
ブラックジャガー獣人のノワも一緒に王城まで来たが、監視していた者を始末してから、合流してくる事になっている。
城の入口には兵士が2人、盾を持ち剣を腰に差して、無言で立っていた。
その横には文官っぽい、背筋をピンと伸ばした矍鑠たる老人が、此方を見ている。
「本日は訪問を受ける予定は無いはずですが、どなた様でしょうか?」
「俺はタクミだ。宣戦布告に来た。」
「ほう、宣戦布告?どちらの国ですかな?」
何だこのジジイ、やけに余裕を持って、落ち着いてるじゃないの。
「国では無い。俺個人だ。」
「ふむ。門番からの連絡が無く、不審者が堂々とここに来れるとは、普通ではあり得ない。面会が可能か確認しますので、お待ちなさい。」
「断る。押し通る!」
「む、無理を言うでは無い。ここは王城だ。素性の知れない者を自由に入らせる訳にはいかんのが、分からんか!」
「分からん。」
俺が馬を降りて前に進むと、ジジイは横の兵士に目配せした。
兵士2人が剣を抜き、俺とジジイの間に割り込んできたが、首が落ちて倒れた。
俺が時を止めて、首を刎ねたんだよ。
「え!」
驚き唖然とするジジイを押し退け、扉を開け放つ。
吹き抜けのホールが広がる。
誰もいない。
「国王は上だよね?」
俺は振り返りリンに聞いてみた。
「はい。恐らくは赤いカーペットの上を歩いて行けば、謁見の間に出るはず、その奥が国王の居所に繋がると存じます。」
あれー、随分丁寧な言い回し。
成る程、ドラ○エのお城と一緒だな。
ホールから上の階に続く階段を、赤いカーペットに沿って登っていくと、階段の上に影が見えてきた。
「ん、誰だ、お前?」
複数の兵士を後ろに従えた男。
「王子、後ろに下がって下さい。」
男の前に出る兵士達。
「見慣れない顔だな。何者だ!ここで何をしている。」
兵士の1人が誰何する。
「タクミだ。宣戦布告しに来た。」
俺は立ち止まらず、ゆっくりと階段を登る。
「はぁ?何寝言言ってるんだ。王子の前だぞ。」
「不敬にも程がある。」
「止まれ!」
兵士達は剣を抜いて構える。
おっ、剣を抜いたって事は殺しても良いな。
と思ったら・・・。
「ちょっと待て!」
後ろから、兵士の肩を押さえて押し退け、王子が前に進み出る。
「俺は第二王子のキオーガだ。タクミと言えば、レクが言ってた男じゃないか? 面白い、1度会って見たかったのだ。ちょっと付き合え。」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
カクヨム様にて先行掲載中、
続きが気になる方はどうぞ。




