寝不足さんには吸血鬼の膝枕①-夢魔襲来数時間後
夢魔であるリーリスが、伝説の吸血鬼エリザベスをお持ち帰りしようとした所、拒否られ暴走。雀荘を無茶苦茶にして帰路についたのだった。
表情に抑揚が無く、つまり殆ど無表情。そこから感情は伺えない。だが…その顔つきは少女らしく、かわいらしい。
黒く長い髪に日本人らしい真っ黒な眼。
その美しい髪は風になびかれ踊っている。
しかしその立ち姿は、精悍そのもの。
そんな少女は、既にぐっすりと眠りについた友人の隣で今日を静かに振り返る。
あの夢魔はーー吸血鬼エリザベスを好いていた。
きっと自分よりも、はるかにーーその愛は深いのだろう。
ならばきっと、エリザベスはリーリスのもとへ行くのが良いと少女は考えた。
けれどエリザベスはここに残った。
ーー何故ゆえか?
と、少女は考えない。
少女に、その理由を得るくらいのそんな察しの良さはない。
隣の友人のような天才的な察しの良さもない。
少女は、それなりに不器用だ。ーーただ嬉しいと。
この雀猫に、残る。
その言葉を聞いたときからずっと、そう思っていた。
だからこそ少女はーーエリザベスのことを、また少し好きになった。
月の光が、少女のいる場所を照らしている。
同じ月を一部屋離れた寝室で、エリザベスは見ているのだろうか。
そんなことを考えながら、少女は眠りについた。
その感情にーーまだきっと、名前はない。
活動報告に書くのを忘れていましたのでここに記しておきます。
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