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ショートショート5月~

枕元

作者: たかさば
掲載日:2020/05/10

私の枕元には、小さなふたつきの箱が置いてある。


中学校のとき、技術家庭の時間に彫刻をした、手作りの箱。


少し不恰好だけれど、愛着がわいて、今も手元に、残っている。


私と共に過ごした時間が、長いからね。


これを捨てるなんて、とんでもない!




中には、名刺サイズの厚紙と、ボールペン。


このところ眠りが浅いので、目が覚めたときに、物語のかけらを記しているのである。



起きた時にぼんやり残る、夢の形跡を記すこともある。


…何が物語のかけらになるのか、分からないからね。


ものすごい物語のきっかけになるかもしれないでしょ!



今日も、今日とて。


真夜中三時に、目が覚める。


最近眠りが浅いんだよねえ・・・。


変な夢だったから、メモしようかな。




ぼんやりした目で、箱を見ると。




んー???


なんか、動いてるぞ・・・?



0.03の視力で、ぼんやり見つめる。



良く見えないな。



「これは、まずいやーつ。」


「これは、だめなやーつ。」



んー?!



「これけさないとまずいやーつ。」


「これおもしろいやーつ。」



はい?



「これだいじょうぶなやーつ」


「これうけるやーつ。」



えっ。



「きょうはこれでいいやー。」


「きょうはこれでいいやー。」



ぱたん。



…ぱたん?!




ふ、ふたがしまったよ!!!


しばらく様子を見るも、ぼんやりした視力では何がなんだか???


意を決して、めがねをかける。



箱は、ふたが、閉じられている。


・・・いやまあ、ふた閉じて寝たんだけどさ!!!



ちょっと、心臓が、バクバクしてきたぞ・・・!



ごくり。



のどが、鳴った。



あける、あけても、いい? あけるよ? あけるよぉおおお?!




ぱか。




…乱雑な文字が書かれた厚紙と、ボールペンが入っているだけ。



厚紙を、確認する。



文字を、ボールペンでぐりぐり消したものが何枚かあるけれども。


自分でも良くやるので、それがさっきの声の仕業なのか、見分けがつかん!!


ねえちょっと! 私ダメ出し、されてなかった…?


でも、いいやつもあるとか言ってたような気もする!!!



書きっぱなしでたくさんたまっていたこともあって、枚数がかなり、ある。


…目、覚めちゃったし。


整頓しつつ、見直すか。




私は手元ライトをつけて、厚紙を精査し始めた。



古いものには魂が宿るとか。


愛着を持って使ってると精霊が宿るとか。


そういう類のお話は、なんとなく聞いたことがあるけれど。



本当なのかな?


本当だったら。


本当だと思いたい。



…本当に、してやるよ!!




この126枚の厚紙の中に、三つは! 世に出ていい作品のかけらがあるということ。



塗りつぶされている紙はそのうち18枚。


108枚のなかに!


天下を取れる作品のかけらがあるはずなのよオオおお!!!




私は、108の作品を書き上げることを、決意した。


1日三本書き上げたら。


36日後には、すべて書きあがる。


書きあがったならば。


3本は必ず、注目されるはず!





私の挑戦が、始まった。


それが、四月。







そろそろ、結果が、出てくるころ、なんだけど。



…なんだけど?


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― 新着の感想 ―
[一言] どれだろうね、3つって。 天下とれちゃうかな!楽しみだな~♪
[良い点] なるほど、実体験ですねこれは? 行間やスペースに工夫が感じられます。 [一言] とりあえず猫は注目されましたね。後は知らないですね。
2020/05/10 19:54 退会済み
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