落ちる夜
使用お題ひとつ
「え? 俺ら付き合ってたの?」
そんなあなたの言葉に私はないないって軽く手を振ってみせる。
そんなことより星座盤片手に夜空を見上げる。
「そーんな噂があって迷惑半分助かり半分かなぁ」
あなたと私の関係は同じ夜空が好きなものだという共通項以外何もない。趣味の同士なだけだもの。
思考のはしっこで「だよなぁ」とあなたの呟きを拾う。だから、このことはここでおしまい。
「あれが赤星かしら?」
古い口伝をたどって時期を計って土地の目印が変わってしまっていたからちょっと苦労して、探しにきた場所と季節。
災いの星が降るという伝承の夜。
宿の人らは留めても出かける私たちを嫌な目で見ていた。
不吉な夜。
おびただしい数の流れ星は古い迷信に生きた人々には理解し難い畏れ。流星群を見るために訪れたこの土地は未だに迷信の中にあった。
天体の現象が人の営みに関係するのかどうかはわからない。そう、ないともあるとも言えない未確定。
「あ!」
空を一筋尾を引くラインが走る。
ヒュッと聞こえるはずのない音が聞こえるように。
星が落ちてくる。
どこまでも夜が落ちてくる。
お題。
【片岡夏樹】
「え?俺ら付き合ってたの?」
#この台詞から妄想するなら
https://shindanmaker.com/681121
参考診断。ふたつ
片岡夏樹の夜は、藍色の夜。
満月。それと流星群。
星の子守唄は、穏やかな眠りをもたらしてくれるでしょう。
"おやすみなさい。また明日。"
#あなたの内側に広がる夜
https://shindanmaker.com/908303
神「名前はこれから【かたおか なつき】だ。だが、わしには漢字を付けることが出来ん。自分で当て字を当ててくれ。では。」
#異世界の名前
shindanmaker.com/908813




