会いたい
使用お題ひとつ
会いたい。
そう言ったというのを伝聞で知った。
記憶にも残らない、興味を持ったこともない相手から。
まわりは控えめに「会ってあげれば?」と勧めてくる。いつまでも乗り気にならないでいれば「やっぱり憎い?」しかたないよねと言いながら、なぜ口角が上がっているのか。気がついてるのだろうか?
憎むという感情に囚われていると見下されているのを感じる。いや、そこまで興味はないだろうけど。ただその表情から優越感を感じただけだ。
でも、興味のない相手に会いにいくってそれはかなりめんどくさいことだと思うけどね。
それで失せる時間が自分のものでなければ気楽なものだなぁと思う。
会うならば、まずシフト変更が必要になるだろう。もちろん影響を受ければ嫌がって会いにいくなんて馬鹿馬鹿しいと言いだしかねない。
めんどくさくて面白くもある。
恨んでいるんだろうか?
愛していたんだろうか?
顔も名前も思い出せない。
興味を持ったこともない。
数々のドラマを見て共感をもてなかった。
会いたい。
それはあちらの希望。
家族と思えるか。そう思った瞬間、一気に気分が悪くなる。
きっとどこかで恨んでる。
心の奥底で存在しないでいた存在はそのまま存在するなと思ってる。
会いたい?
呪われろ。
新刊タイトルは
『会いたい』
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