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自縄遊戯  作者: とにあ
111/419

帰路

使用お題ひとつ

 


 ニャアと鳴くのは猫。


 甘えた愛らしい声で我が物顔に足元に身体をすりつけてマーキング。

 撫でながら夕焼けに目を細めた。

 赤く太陽が山向こうに溶けていく。

 抱き上げた猫は不満そうに一唸り、撫でればニャアと甘えた鳴き声。

「甘えないで」

 猫の耳元で囁いても我関せずで甘えてくる。

 少し硬めのそれでも柔らかな毛並みに指を沈める。

 ぐるぐると猫の喉が鳴る。

 そう。

 甘えてるのは私ね。

 どこにも行きたくない私は猫を言い訳に進もうとしない。

「みんな、誰も傷つけたくないんだと思うんだ」

 だから、遠回しに対応する。

 誰も傷つけたくなくて、それ以上に自分が傷つきたくない。

 何も言わない以上、私はご機嫌ナナメねと思いながらそっとしておく。

 何も言われない以上、私は仮定するような失礼な真似をしたくない。

 睨まれてるような気がするなんて思うのは失礼でしょう。

 ご機嫌ナナメの時にそんなこと言われたら嫌でしょう。

 嫌な真似をするべきじゃないものね。

 黙って様子見しましょう。

 まぁ、私の何かが気にいらないって思っていたとして、伝えられないことはわからない。


 猫を抱いて少し歩く。

 柔らかくてあたたかい。

お題は〔甘えないで〕です。

〔「!」の使用禁止〕かつ〔「帰り道」の描写必須〕で書いてみましょう。

http://shindanmaker.com/467090

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