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来るなと願った日
使用お題ひとつ
世界を光が満たしてる。
白い白い光がすべての影を飲み込んでいく。
世界の煤をすべて飲み込むように白い光は無慈悲だった。
伸ばされた影を見送った。
『光あれ』
神はそう言ったとか。
『光あれ』
終末もそう神は言ったのか。
すべてを飲み込む光は闇と変わらない。
もうじきその光はここまで届くだろう。
恐怖を感じるべき感覚はあんまりの滑稽さにマヒしてる。
逃げ場はない。
『光あれ』
その光を生み出したのは逃れようもない我々だった。
誰も残らない。
残るべきではない絶望の瞬間。
神などいない。
いいや、
神はいる。
だからこそ、我々は滅ぶのだ。
必要以上の命を引き連れて。
すべてを、光という名の闇に還すのだ。
とにあへのお題は〔来るなと願った日〕です。
〔「!」の使用禁止〕かつ〔光の描写必須〕で書いてみましょう。
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