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アナザーレイド  作者: 好日日和
死の運命編
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私のスキル その1

 怖くなってきた気持ちを切り替えるようにシロマちゃんに次の質問をする。


「じゃあ私が使える能力は何?」


「はい、現在メイ様が有するスキルは『時間逆行』『記憶保持』『身体操作』の3つとなります」


「時間逆行は事故の時に教えてもらったけど、他の2つはどうして身についてるの?」


「メイ様が事故に遭われた時、メディテイカム様に強く祈りませんでしたか?死にたくない、と。そして家族と離別したくない、とも」


「確かにそう思ったけど、それが何か関係あるの?」



「時間逆行のスキルだけでは、単に時間が巻き戻るだけで、行動が変わらなければメイ様はまた事故に遭われます。記憶保持のスキルがあることで事故に遭われてから時間が戻った現在まで記憶が途切れることなく保持され、未来を変える行動を起こすことができるのです」


 そっか。時間だけ戻っても、今まで通り生活してたらまた事故に遭って私は死んでしまう。

 記憶を保持したまま事故の回避をしなければいけないんだ。


 シロマちゃんは説明を続ける。


「高エネルギーを受けたメイ様の身体が、痛みや苦痛を取り除きたいという強い気持ちから身体操作は授けられました」



 身体操作は名前だけ聞いてもピンと来ない。何ができるんだろう。


「身体操作は、身体の何を操作するの?」


「その名の通り、メイ様が思うように身体を操作することが可能です。単に運動という意味ではなく、細胞レベルで意思を持って操作できます。試しに(皮膚が岩のごとく硬くなる)と意識してみてください」


 そう言われて、私は疑問に思いながらも身体全体が岩になるように目を閉じて想像してみた。


 すると突然何かが腕に強い衝撃があった。


 驚いて目を開くと、ハンマーの形をした白いものが腕に当たったようだ。


「今私は、地球の鈍器を模してメイ様に衝撃を与えました。通常の人間の強度であれば簡単に骨折するレベルの衝撃です。ですがメイ様、腕はなんともないでしょう?」


 ハンマーはシロマちゃんが変形したものだった。

 しかも腕が折れるくらいの勢いで殴ったらしい。


 でも私の腕は当たった感触があるものの、全く折れた様子はない。痛みもなければ、打ち付けられた痕すらない。


 しかも見た目は普段見慣れた皮膚のままである。


「これが…身体操作?」


「はい、メイ様は身体が岩になることを想像されました。実際に皮膚が岩になったわけではなく、一時的に強い繊維化を起こし岩に匹敵する強度を持ったということです。他にも傷の再生や筋力増強、思考能力の速度上昇などが可能です」


 とんでもないスキルだった。

 看護師なので人間の限界や医療の限界はある程度理解できる。

 簡単な名前のスキルなのに、できる内容は現代医学では不可能なことまでできるそうだ。


 今シロマちゃんが言った内容が一瞬で可能なら、もはや魔法の域だ。



「すごいスキルなんだね…」


 とは言ったものの、ちょっと引いてしまった…

この物語を読んでくださっている方、本当にありがとうございます。


ご意見、ご感想、誤字脱字、ツッコミ、批判、なんでもお待ちしております。

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