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アナザーレイド  作者: 好日日和
VS 第32世界 アルツア編
37/62

VS アルツア リトライ2

ちょっと長いです

 

「シロマちゃん、今の私のステータスを教えて?」


「畏まりました、ではメイ様の現在のステータスです」



 ーーー


 [春田メイ]


 種族:人


 所属:第12世界 地球 日本国


 主:メディテイカム


 スキル:『時間逆行』『記憶保持』『身体操作』


 特殊スキル:『身体硬化2』『筋力上昇2』『視力上昇』『思考加速2』『身体再生2』『内臓強化』『痛覚遮断』『成分分析』『嗅覚強化』『聴覚強化』『抗体生成』


 固有スキル:『記憶改変』『他体再生』



 第32世界限定魔法:『火炎弾』『氷塊弾』『雷撃』『突風』『閃光』『気温操作(限定)』『重力操作(限定)』



 ーーー


「シロマちゃん、2って付いているのと、限定って何のこと?」


「はい、まずスキル名の後にある数字は熟練度になります。使用頻度が高いものほど効果が強くなったり範囲が広くなったりします。

 限定というのは、威力の範囲が限定されているという意味です。例えば『重力操作』ですが、範囲は半径1mの指定した範囲のみとなります」


「へー、そういうものなんだ。じゃあスキルは沢山使うと良いんだね!魔法は…まぁこの世界限定だからどっちでもいいか」



 使えるスキルが多くなったのは嬉しいことだ。考え方、使い方でかなり幅が広がるから。



 アルツアに出会うまで3日ある。

 それまでに王国内でやるべきことは…



 まず私は前回アルツアと戦った騎士団の訓練場を見に行った。

 前回と違い、中では騎士団が実戦のような訓練をしているので、入ることはできない。


 なので外側から訓練場の壁を見て回った。

 壁はレンガを固定しながら固めてあるようで、そこらの家よりも頑丈そうだった。


 まぁ当たり前だよね〜



 次に今私ができる魔法を壁に当ててみる。

 もちろん目立たないよう、出来るだけ小さい範囲にした。


 炎は壁を焦がし、雷は壁の一部に小さい穴を空けた。氷の塊が当たったときは壁も氷も砕けた。壁は氷の塊と同じくらいのサイズの穴が空いた。

 突風ごときではびくともしなかった。



 目に見える魔法はこんなくらいかな。閃光は光だけだから壁相手では意味がない。


 うんうん、まぁ想像通りの結果だったかな!


 ーーー

 アルツアと会うまであと2日。


 次は騎士団の拠点を見に行く。

 顔バレしないよう帽子と、口元を隠すようなこの国の民族衣装を身につける。


 騎士団の拠点は開かれた場所らしく、帽子を買った店の主人に聞いたらすぐに場所を教えてくれた。



「あぁ、騎士団を見に行くのかい?行ったことが無いなら是非行くといいよ!なんてったって騎士団はどんな魔物より、他国の軍よりも強いんだからね!」


 ヒゲを生やしたダンジョンに潜ってそうな小太りおじさんがウインクしながら言う。


 やめてね。そういうの。



 ヒゲおじさんの長話で時間を費やしたが、場所は分かった。

 というか、見えていた。



 この国で一番大きな建物、お城。

 その向かって右側にある四隅に塔が立つ赤レンガで造られてたような場所。

 それが騎士団の拠点だった。



 他国の旅商人であること。魔物より他国の軍よりも強い、王国騎士団を一目みたいと懇願したところ。簡単に通してくれた。


 ヒゲおじさんの話、役に立ったね。


「顔は宗教上、人前に晒すことができないんです。素敵な殿方にお会いするのに申し訳ありません…」

 とか言いながらボディタッチしたところ


「いや!我ら騎士団は他国の方、宗教を尊重します!どうぞそのままで!」

 と了承してくれた。



 …本当に大丈夫かな、この国の男たち。

 女に甘すぎだよね。

 まぁ助かってるんだけど。




 騎士団の拠点は、赤レンガを固め積み上げた壁で、華美な装飾はなく、質素な造りをしていた。ただよく見ると壁や天井に穴や刀傷が無数にある。


 さすが訓練場。




「こちらは剣技訓練場、あちらは魔法訓練場、ここが馬術訓練場で、そちらは学舎、それから宿舎になります」


 情報漏洩って概念無いのかな。


 案内役の騎士はどこになにがあるかをほとんど教えてくれた。聞いてもないのに。



「皆様、懸命に訓練なされていますね。騎士様もお強いのでしょう?」


「いえ、私などまだまだ鍛錬不足です。騎士団長や副騎士官には足下にも及びません」


「まあ!そんなにお強いのですか?」


「それはもう。騎士団長のドゥイー様は剣も魔法も大変優れています。副騎士官のデモウ様は魔法の扱いが素晴らしく、騎士団の参謀としての役割もされています。もう一人の副騎士官であるアルツア様は、まだ19歳という若さであるにも関わらず剣技が達人の域に達しています。アルツア様の剣を受けられるのはドゥイー様だけでしょうね」



 誇らしげに案内役騎士は語る。


 やっぱりアルツアは剣でのし上がった男なんだな。


「すみません、もう少しお話を聞かせて頂きたかったのですが、私少々お暇させて頂きますね」


「え!どうされましたか?!何か不都合でも?」


「女性に用事を聞くのはいくら騎士様でも無粋でございますよ、では」


「あ、いや、そんなつもりでは…」


 慌てる案内役騎士を尻目に、適当な角で曲がり案内役を巻く。



 そして文を一通、誰かの目に留まるようにと壁に立てかける。その内容は…



「副騎士官アルツアへ


 戦いは始まっているのに呑気に訓練している場合かな?剣技のアルツアと言われているそうだが、私には敵うまい。

 どうせ貴様の属する騎士団というのも大したことはない無能な集団なのだろう?

 2日後、出陣式の後に出来る限りの騎士を連れて訓練場まで来い。全員まとめて直々に剣で勝負してやる。怖がって逃げ出すことのないように。


 第12世界代表 メイ」

皆様体調はいかがですか?流行りのアレに感染なさらぬようお気をつけ下さい。


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