表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アナザーレイド  作者: 好日日和
VS 第32世界 アルツア編
24/62

準備

「戦う場所が相手の世界ってことは、私がそっちに行くの?」


 あの画面がそう説明していたからには、私が第32世界に行くことになりそうだ。


「はい、そうなります。具体的には異空間転移門を利用して、相手方の世界へ向かいます」


「異空間転移門?」


「はい、その名の通り他の世界へ行くための門がございます。各世界に一つずつ設置してあり、通常では使用できません。しかし何か問題があった時や今回のような多世界間で交流がある場合にのみ、権限があるものだけが使用可能となります」



 ということで私は人生初、異世界へ渡ることになった。


「ちなみに…。こっちの物は向こうへ持って行けるの?」


「可能です。ただし影響力があり過ぎる物に関しては持ち込み不可ですので、その場合はお伝え致します」


 じゃあ…と私は大きめのリュックを引っ張り出して準備を始める。

 お泊りセットと着替えを3セット、水筒と日記、文房具、スマホの充電器を入れる。電気とコンセントがないものと考え、手回し式充電器(ソーラー発電付)を選択した。


「あの…メイ様…」


「え?もしかしてスマホとか充電器は持って行けない!?」


「いえ、それらは個人的に使用する分でしたら問題ありません。ただ服装に関してはこちらの物より向こうの世界で入手した方が馴染むと思います」


 確かに…。

 ちょっと旅行気分になって準備した服は、ワンピースや綺麗目のジャケットなどを入れたが、それでは悪目立ちする可能性がある。


 日頃遠出する機会が少ないため、つい浮かれた気分が荷物に現れてしまったようだ。

 気をつけよう…


 浮ついた気分を取り出して、動きやすい服装と履き慣れた靴を入れる。



 自分の机に「仕事の勉強会で遠くに行く事になった。しばらく家を空けます。帰ったら連絡します」と書き置きし、職場の同僚には「遠くの親戚に不幸があったため仕事を休む。上司に伝えてほしい」という旨のメールを送った。



 こんな簡易な連絡では、家族は心配するだろうが職場は私が居なくとも何とかなるだろう。


 早く終わらせて帰ってきたらいいのだ。



「よし!準備できた!」



「ではメイ様、異空間転移門へ参りましょう。門がある場所は…」


 思いがけない場所を聞かされた。

頭で考えていることを文字に起こすというのは難しいですね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ