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アナザーレイド  作者: 好日日和
死の運命編
17/62

事故回避

タイトルを大幅に変更しました、すみません。。あんまり最初のタイトルにピンと来てなかったので。。

 身体機能が向上するスキルは重ねて発動できるが、発動しっぱなしも体に負担だし常に行っているわけでない。


 …筋力向上したままだと、力加減が分からずに物を壊しちゃったりするからね…



 逆に咄嗟の時は発動し忘れることもある。


 今回は内臓強化をし忘れていたため、外見上ケガはないが、地面に落ちた衝撃で骨折したのだろう。


 右腕の関節があらぬ方向に曲がっているのと、呼吸がしにくい。


(しまった、腕と肺をやってしまった…)


 地面に倒れこんだままメイはそう考えた。


 急いで身体再生で傷ついていそうな箇所を修復する。



「メイ様、身体損傷状態はいかがですか」


 シロマちゃんが心配してくれている。


「とりあえず内臓をやっちゃったみたいだけど、多分ここじゃないかなってところを治してるよ」


 痛覚遮断のおかげで冷静に自分の身体を分析できている。



 …痛み感じてたら、再生どうこう出来ないよね。きっと…



「メイ様、新しいスキルを獲得しました」


「え?」


「『身体精査』です。身体の状況を直ぐに把握できます。例えば損傷したり欠損した部分、それとダメージ率も数値化されます。ご自身で損傷されている部位を考えて身体操作と身体再生を行った結果だと考えられます」



 つまり自分で怪我した部位を考えながら治していたら、考えなくても「ここが怪我してるよ」って教えてくれるということかな。


 痛覚遮断中に怪我しても、痛みがないから気付けない可能性があるので『身体精査』は大変ありがたいスキルだと思う。


 実際に使ってみると


【右肘関節開放骨折 被ダメージ99%】

【右第3肋骨骨折 被ダメージ100% 右肺中葉外傷性気胸 被ダメージ率10%】


 目の前に文字が浮かぶ。


 結構難しく…じゃなかった、詳しく教えてくれるじゃない…


 予想通り右肘と肋骨骨折による肺へのダメージがあった。

 意識を集中させて再生させる。


 5分くらいで普通に息ができるようになり、右腕も動くようになった。腕はまだ動きがぎこちないけど。



「うん、だいぶ良くなったみたい」


「それは良かったです、メイ様」



 身体が元どおりになってきたので、ようやく立って周りを見ることが出来た。


 左手側にあった空き家の壁には、黒い乗用車が頭から突っ込んでおり大穴が開いている。


 乗用車も運転席があったであろう場所まで潰れている。


 おまけに私の愛車(高校生の時から使ってた自転車がぁ…)もペシャンコである。



「すごいスピードだったね…」


 記憶保持のおかげで事故に遭う直前から今まで、鮮明に思い出すことができる。


 急に私目がけて突っ込んできた車。


 とっさにスキルを発動させてなんとか車を飛び越える形で接触を回避出来た。




 一週間前の私はこんな風に事故に遭ったのかな…


 惨状を目の前に、過去の出来事と現在の出来事の両方を思い起こして急に足が震えだす。



「メイ様?どうかされましたか?」


 私は足に力が入らなくなりその場に座り込んでしまった。


「いや、安心したら足が震えちゃって…。良かった、無事に回避することが出来て…」


「そうですね、メイ様がここでまた生命活動が停止してしまってはアナザーレイドも始まりませんからね」


「…」


 シロマちゃんはちょっと斜め上の返答をくれた。


 今はアナザーレイドより命が助かった喜びの方が頭を占める。




 何はともあれ、事故は回避できた。


 生き延びることができたんだ…




 ただ一つ違和感を感じていることが、手放しで喜べない原因である。



 こんなに大きな事故をしておいて、辺りには誰もいない。緊急車両が来る様子ない。


 極め付けは


『車の運転席に()()()()()()()』だ。





 《…も…くわん…な》


 え?何か聞こえた。


「シロマちゃん、何か言った?」


「いえ、わたくしは何も」




 《おまえもか。気に食わんな》


 今度はそうはっきりと女性の声が聞こえた。

ころころと変更かけてすみません。

基本的な流れは変わっていません。

ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い致します。

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