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浮気された聖女は幼馴染との切れない縁をなんとかしたい!  作者: gacchi(がっち)


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126.威力の変化

次の日、朝起きてリビングに向かうと、そこには美里とカインさんがいた。


「美里!大丈夫!?」


「うん、もう全然平気~心配させちゃってごめんね?」


「本当だよ…もう。」


のんびりとした口調はいつもどおりの美里だけど、

心配かけたことを申し訳ないと思っているのか、少しだけ元気がない。

それでも朝食を食べ終えた頃には笑顔に戻っていた。


「さて。ミサトも起きたことだし、残ってる大きな湖に行こうか。」


「うん。また一日かかるかな。」


最初の日に浄化した湖を思い出す。

美里と二人でも浄化するのに一日かかっていた。

大変だけど仕方ないな~と思っていたら、キリルがぼそりとつぶやいた。


「…もしかしたら、すぐに終わるかも。」


「え?なんで?」


「うーん。とりあえず行ってみよう?」



徒歩で湖に向かうと、真っ黒い湖のまわりにはアメーバ状の瘴気がうごめいていた。

後回しにすればするだけ瘴気の量は増えるし、浄化しにくくなる。

初日に浄化した湖よりも状態が悪い。

これは大変そうだな…と思いながら鈴を手にした。


シャラン。


準備運動的な感じで軽く一度だけ振る。

それなのに、鈴の音がどこまでも広がり続け、さぁーっと浄化されていく。

まるで光が通り抜けたように、空気が変わっていくのが見える。

たった一度振っただけで、かなりの範囲を浄化してしまっていた。


「ええ!?どうして?」


「今の何!?」


「あーやっぱり。」


私や美里が驚いているのに、キリルだけが納得するようにうなずいている。

早く終わるって言ってたのは、この理由を知っているんだろうか。


「ねぇ、いったい何が起きたの?」


「ほら。ユウリの力って、どんどん強くなっていってたはずなのに、

 逆に神力に変換すると小さくなっていたように感じてたんだ。

 多分、それって俺にたいして壁を作ってたから、

 俺の魔力をそのまま受け入れてなかったんだと思う。」


「壁…?」


「壁があったせいで、魔力が流れにくい状態が続いてたってこと。

 それが無くなったから、ものすごくスムーズに魔力の受け渡しができてる。

 つまり、この状態が本来のユウリの力だったってこと。」


「これが本来の力?」


「うん…そっか。じゃあ、ミサトもそうかもしれないな…。」


最後の言葉は私に言ったわけじゃなく、

小さくつぶやいただけだったようだけど聞こえてしまった。

美里がカインさんにたいして壁を作っているのもわかってるんだ…。

私たちがあんなに悩んでたのが馬鹿みたいだな…とは思ったけれど、

このことに関しては美里に言うわけにもいかない。

言うのならカインさんが言うべきだと思うから。


「じゃあ、早く終わらせちゃおう。」


「ああ。」


私の威力が増したことと美里もいることで、思った以上に浄化は早く終わった。

帰る時にキリルがこそこそとカインさんに何かを話しているのが見えたが、

きっと規則を破ったことを話しているんだろうと思った。

後はカインさんにも破るように言っているのかもしれない。

カインさんの気持ちはわからないけれど、美里たちもうまくいけばいいなと思う。


次の日、美里の神力の威力も増したことで、二人がうまくいったことがわかった。

いちゃついているのはいつも通りだけど、美里がつらそうな顔をしなくなって、

時折恥ずかしそうにしているのが見えた。


そこから二日間ですべての湖の浄化が終わり、ようやく王都に帰ることになった。


「…明日王都に帰るが、その前にこの領地でやらなければいけないことができた。」


「やらなければいけないこと?」


「リツの協力者がわかった。」


「え?」


「ゲルガ侯爵家リリアナ嬢だ。

 魔獣に襲われて死んでいたのはリリアナ嬢の乳兄弟のリイサという者だ。

 御者もゲルガ侯爵家で雇っていたものだった。

 明日、屋敷を訪ねて拘束する。」


「キリルが捕まえに行くの?」


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