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ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~  作者: ニシキギ・カエデ
第四十二章 〈エデン〉フルメンバー50人!ファミリーズ4体勢揃い!

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#1850 大罪職6人よ集まれ~。オプションマリー先輩!




「ミサト、フラーミナ、キキョウ、ゼルレカ、そしてモニカとクラ。6人に集まってもらったのは他でもない!」


 土曜日の朝、俺はとある6人のメンバーを集めていた。

 この6人がなぜ集められたのか、説明は必要無いだろう。

 パワーアップのためだ!!(←説明)


「はいはーい! ゼフィルス君に質問です!」


「はいミサト君、元気があってよろしい! 質問をどうぞ!」


「なんで私たちは集められたのかな?」


「あ、それ聞いちゃう?」


 やっぱり説明しよう! パワーアップのためだ!!(2回目)


「実はな、準備が整ったんだ」


「じゅ、準備? なんの準備?」


「ちょっと聞くのが怖いのですが……」


「悪いなキキョウ、もし万が一があっても、あたいはキキョウを守り切れない気がする」


「あたしは加入してから間もねぇでやがりますが、なんか背中がゾクリとくるこの感覚がやべぇことだけは分かりやがります」


「なんだかワクワクしちゃいますよね!」


 俺の言葉にフラーミナ、キキョウ、ゼルレカ、モニカが震える。クラだけはワクワクしてるな。さすが、大物〈エース〉だな!

 おかしい。そんなに怖がらせるようなことはないはずなのに、なんでクラとミサト以外は震えているのだろう?


「無論。みんなの装備に着けるオプションの準備のことだ!」


「装備に着けるオプションの準備!?」


 フラーミナがなぜか俺の言葉を反芻して驚いていた。

 まあ、長らくお待たせしすぎて忘れてしまった者もいるだろうし、初めて聞いた者もいるだろうから詳しく説明しよう。


「ここに集まってもらった6人にはとある共通点がある」


「あ、はい。それは分かります。【大罪】職ですよね?」


「そうだ。【大罪】職は多くの職業(ジョブ)の中でも、理不尽なほど強力なスキルを使うことで有名だ。だが、それらを使うには条件がある。そう、専用武具を装備しなくてはならない点だ。だが、みんな、そろそろ今の専用装備の能力値では心許なくなっているんじゃないか?」


 キキョウの言葉に頷いて説明すると、確かにという納得の流れができてくる。


「あたいらの専用装備は強いって言っても上級下位(ジョーカー)級だしな。いくら強くたって最上級ダンジョンでやるには確かに火力が物足りなくなってきたとは思ってたよ」


「あたしもでやがります。あたしの〈無限欲望盾〉は強化玉を使って+8にしてやがりますからまだ最上級ダンジョンでもやれるでやがりますが、正直これ以上相手が強くなったら抑えきれるかちょっと心配でやがります」


「そうだろう、そうだろう」


【大罪】職の専用武具は固定。つまり変更ができない。

 これを装備していないとユニークスキルという、【大罪】職の根幹をなす部分が発動しなくなってしまうのだ。それは、【大罪】職持ちとして死んだも同然。いや、別にユニークスキルを使わなくてもいい場面なら武具の変更もしていいけどな。フラーミナはよくしてるし。


 だが、基本は装備を変えないのが普通だ。一部のスキルも使えなくなっちゃうし。


 しかしそうなると、ゼルレカやモニカが言ったように能力不足に悩まされることになる。

 装備は元々かなり性能が良いため上級上位ダンジョンくらいならば現役で使うことが可能だ。だが、最上級ダンジョンという、ハンディが前提のボスと当たるとどうしても能力値の物足りなさが目立ってくるのだ。


「あ! それでオプションなんだね! そうそう、ずっと気になってたんだよ!」


 ここまで言えば気が付く者も現れる。震えていなかったミサトがパァっと喜び満面の笑顔で声を上げると、他の4人も「おお!」という表情になる。クラは最上級ダンジョンに入ったことがないので首を傾げているけどな。


「その通り、モニカとクラは知らなかったかもしれないが、実は〈エデン〉は【大罪】職の専用装備に着ける、オプションのレシピ全集を持っているんだ」


「オプションのレシピ全集!? とんでもねぇこと言いやがりましたよこのギルドマスターは! そんなもの当ててたんでやがりますか!?」


「そうなのだ! だが、これを作るに当たって大きな問題が立ちはだかった」


「そりゃぁ上級生産職だって少ねぇでやがりますし、オーダーメイド依頼なんかそうそう受けてもらえねぇのは分かりやがりますが……」


「あ、そこは別に問題は無い。学園の上級生産職の80%以上は〈エデン〉の依頼ならすぐ動いてくれるし」


「……またとんでもねぇこと言いやがりましたよ、このギルドマスター」


「たは! モニカちゃんはいいね! リアクションが新鮮だよ!」


「ああ、あたいもこんな純粋な時代があった」


「あ、あはは」


 ミサトやゼルレカの言葉には分かりみしかない。モニカのリアクションが新鮮過ぎる! モニカを入れて良かったよ!


「話を先に進めるぞ。大きな問題というのは、卒業シーズンにぶつかったことだ。いくら〈エデン〉と契約している上級生産職とはいえ時期的になかなか頼みごとをしづらくてな。素材も取ってこないといけなかったし、作製できなかったんだ」


「あ、マリー先輩のお店(デパート)?」


「ミサトは知ってるのか。そうだ。あれをこっそり作るために色々あってな。まあ、端的に言えば後回しになってたんだ」


「なるほど~。それじゃあようやく落ち着いたんだね!」


「おう! 加えて〈樹界ダン〉のボスの素材も相当数必要でな。そっちも先日集め終わったんだ」


「準備万端じゃん!」


「おう! 故に、みんなに集まってもらったというわけだ」


 順を追って説明してようやくみんなに納得してもらう。


「それじゃあ、あたいの〈放蕩獣鉄剣〉は、強くなるのか」


「やったねゼルレカ!」


「それは助かるでやがります!」


「はい! ゼフィルス先輩に質問です!」


「ほう? 何でも聞いてくれクラ」


「私の武器はこれ以上強くなっちゃってもいいのです?」


「いいのです!」


「ほよ~!」


 みんなオプションを装備させてもらえると知って喜色を浮かべた。

 クラはまだ上級ダンジョンに入ってもいなかったので、最上級ダンジョンでも戦える武器にしちゃっていいのか確認してきたが、許可した。やっちゃってくれい!

 ということで出発だ!


 いざ、マリー先輩の店へ!


「ここが、噂のマリー先輩のお店(デパート)、ですか?」


「うちらのギルドハウスから徒歩1分じゃん! ご近所じゃん!」


「たはは!」


「なんか少し前まで工事していると思ったら、まさかのマリー先輩の新しいお店だったんだこれ」


 キキョウの目が点になり、ゼルレカのツッコミがたまりません。

 フラーミナはデパートができることは知っていたが、それがマリー先輩の店とは思わなかった様子だ。結構前から工事してたしな。


「マリー先輩いるか~」


「いるで~。つれてきたんか?」


「おう! こちらが〈エデン〉と〈エースシャングリラ〉の【大罪】メンバー、合わせて6人だ!」


「……普通ならギルドマスタークラスを務めるほどの職業(ジョブ)をヒラや下部で6人とか、〈エデン〉は相変わらずやな!」


「いやぁ、それほどでもあるぜ」


「まったく、思わず褒めてしもうたやないの! ――あ~、知らない方はよろしゅうな。うちがこの店の主、マリーや!」


「こ、この方があの生産職でハンナ様に続く有名人のマリー先輩、でやがりますか! 会えて光栄でやがります! モニカと言うでやがります!」


「新人やね! 今の〈エデン〉に入れるとか大したもんや! よろしゅうな!」


 おお~。

 なんかモニカがマリー先輩に会えて感激している。

 俺からすればマリー先輩は良き隣人、ノリの良い親友と言っていい身近な存在だが、モニカの反応から雲の上の存在に見ているのかもしれない。すぐに身近になるさ!


「マリー、来たの?」


「メイリーが起きているとは珍しいなぁ! ――ほな、みんな聞いてや! この方がオプションをメインで作りはる生産職人、メイリーや!」


「よろ。と言っても私は最後の仕上げに少し触るだけ。基本はアルルやタネテの仕事だから」


「何言うてんねん。メイリーのスキルがなくちゃオプションは強く機能せえへんのやで?」


「メイリー先輩はな、【コーディネイター】なんだ。〈デザインペイント変更〉がメインだが、オプションを専用装備にくっつけるスキルなんかも持ってるんだよ」


「オプションって自分で着脱できるんじゃないんだ」


「いやできるぞ。ただ、何度も着脱したりして換装するのならともかく、オプションを着けっぱなし、装備の一部にしっぱなしにするんだったらメイリー先輩に整えてもらった方が能力値の上昇や見た目の向上が狙えるんだ」


「なるほど、強くなるなら必須ってことですね!」


 オプションは基本専用装備にしか無いパーツみたいなものだ。

 故にそんな頻繁に着脱するもんじゃない。

 ならば、簡易に装着させるより、しっかり装着させた方が能力値は上がるよ。ってことだな。

 まあ、中には1種の専用装備に複数のオプションがあって、相手によって着け替えて戦うなんてロマン装備もある。そっちは逆にしっかり着けちゃダメなやつだな。


 そして、オプション自体の作製は【神炎の鍛冶王】のアルルや、【プロフェッショナルクラフター】のタネテちゃんがして、それを最後に仕上げるのがメイリー先輩の仕事、となる。


「それじゃあ武具出して、寸法測る」


「お願いするね!」


「あんのレア中のレアな【大罪】職の専用装備が6つも並ぶと壮観やな」


「確かに」


 ミサトたちが出して並べた専用装備たち。これだけでいくらになるのか見当も付かない。ゲーム時代より10倍以上も値段違うからなぁ。震えるぜ。


「おっけ。もう戻していい。来週にはできあがってると思う」


「楽しみだね~」


「うん! できたらカタリナとロゼッタに、うんと自慢してやるんだ!」


「アリスだけオプション無しだと、むくれるかもしれませんね」


「可愛いからいいんじゃね?」


「ゼフィルス先輩、本当にありがとうでやがります! 正直〈エデン〉に入れて嬉しかったでやがりますが、武具の性能だけが心配だったんでやがりますよ」


「これでモニカの装備もパワーアップ間違い無しだからな! これでもっと活躍ができるぞ~」


「頑張るでやがります!」


 こうして依頼は完了。

 あとは来週を待つばかり。

 そしてあっという間に1週間が経過し、全員がLV75になった。

【大罪】職メンバーズのオプションも完成した。





 あとがき失礼いたします。


 昨日ギルドメンバーについての質問が多かったので、補足説明。

 登場人物紹介にも書いてありますが、ここに簡易一覧を張っておきますね。


〈エデン〉のメンバー一覧。(1850話時点)

ゼフィルス、ハンナ、シエラ、ラナ、エステル、カルア、リカ、セレスタン、シェリア、ルル、シズ、パメラ、リーナ、メルト、ミサト、アイギス、ラクリッテ、ノエル、レグラム、シャロン、サチ、エミ、ユウカ、カイリ、カタリナ、フラーミナ、ロゼッタ、オリヒメ、エリサ、フィナ、トモヨ、ルキア、ラウ、ノーア、クラリス、アリス、キキョウ、アルテ、ヴァン、サーシャ、カグヤ、シュミネ、ナキキ、ミジュ、クイナダ、ゼルレカ、シヅキ、エフィ、マシロ、モニカ―――計50人


〈アークアルカディア〉のメンバー一覧

アルル、サトル、マリア、ニーコ、アルストリア、シレイア、モナ、ソドガガ、タイチ、アンベル、サティナ――11人


ダンジョンメンバーは〈エデン〉からハンナを抜き、〈アークアルカディア〉からニーコが入った50人+〈採集無双〉の55人です。


以上、補足説明を終わります。




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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
〈採集無双〉は〈『ゲスト』の腕輪〉装備だったよね。 戦闘に関わる行動を取ると壊れるらしいけど、〈笛〉を吹くのは構わないのかな? 〈ポーション〉を投げ渡しても壊れるらしいけど、落とした〈ポーション〉を拾…
ゲームでありがちな専用装備の力不足をオプション使ってパワーアップとは……………。 この元になったゲーム、痒いところに手が届くようなデザインなんだな。
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