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ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~  作者: ニシキギ・カエデ
第四十一章 新しい下部ギルド創立!〈学園春風大戦〉で大勝利!

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#1844 〈エースシャングリラ〉Aランク昇格に乾杯だ!





「ではこれよりーー! 〈学園春風大戦〉Aランク戦の部! 21のBランクギルドが戦う大激戦を制し、見事1位に輝いた〈エースシャングリラ〉を祝う祝勝会の開催をここに宣言するーーー!!」


 ――――わああああああああああ!!


「さあ、みんなコップは持ったな!? ジュースは入ってるな!? それじゃあいくぞ! 〈学園春風大戦〉Aランク戦の部1位通過! 〈エースシャングリラ〉のAランクギルド昇格を祝って――乾杯だーーーーー!!!!」


「「「「「かんぱーーい!」」」」」


〈エースシャングリラ〉の勝利を祝って乾杯だ。


 いやぁめでたい! マジでめでたい!

 場所はいつもどおり〈エデン〉のギルドハウス。

 そこに〈エデン〉〈アークアルカディア〉〈エースシャングリラ〉を全員招いて祝勝会だ。


 まさか1位で昇格とは! 3位以内に入れば良しだったので1位はなれれば良いな、くらいにしか考えてなかったが、やっぱり1位は素晴らしい! 素晴らしいぞ!

 こりゃ美味しいリンゴジュースを開けるしかない! 〈芳醇な100%リンゴジュース〉、大開放だ!


「モニカ!」


「あ、ゼフィルス先輩が来たでやがりますよ!」


「お兄さん!」


「お、お疲れ様です!」


「こういう時はピースするんだっけ? ぶい」


「おお! ソア、ミツル、シオン! みんなお疲れ様だ! 凄かったぞ!」


「そう言ってもらえて、嬉しいでやがりますね」


「頑張ったもんね!」


 モニカを見つけたので突撃だ。

 すると近くにソアたちもいた。みんなでとても嬉しそうに騒いでいる。同じく困難に立ち向かい、打ち勝ったのだ! そりゃ嬉しいってもんだよな!


「最後のあの判断は狙いといいタイミングといいマジナイスと言わざるを得ない! あれはモニカが!?」


「もちろんでやがりますよ。ですが私だけじゃなく、ユナとシオンの指揮も大きかったでやがります。あれは良い指揮官になりやがりますよ」


「おお! 詳しく聞かせてくれ!」


 最後のシーンの話だ。

弓聖手(きゅうせいしゅ)〉と〈ハンマーバトルロイヤル〉という非常に大きな存在が〈中毒メシ満腹中〉を襲撃、これが決まると〈エースシャングリラ〉は4位に転落してしまい、他のギルドは守りに入るだろうから逆転も難しく、〈エースシャングリラ〉としては厳しい展開になる。はずだった。


 だが、〈エースシャングリラ〉は事前に防備を固めて守って勝つ方針を捨て、これ以上ないタイミングで〈弓聖手(きゅうせいしゅ)〉を襲撃し、勝ちを掴んだのだ!


 これはギルドバトルの経験豊富なモニカの指揮があったが故だと思っていたが、モニカがそう唱えたところ、〈エースシャングリラ〉のユナも即で同じことを言ってみんなを説得。指揮官2人が同じタイミングで同じことを唱えたためにメンバーも急いで準備に取りかかり、最高のタイミングで突撃することができたのだという。


「ユナはまだギルドバトル2回目のはずでやがりますが、あれは戦況がよく見えてやがりますよ」


「それは良いことを聞いたぜ。〈エースシャングリラ〉の指揮官はユナが筆頭候補だったが、本格的に任せてもよさそうだな!」


 唯一指揮官向きの職業(ジョブ)持ちだったユナだが、ユナ自身もそっちの才能がある様子だ。

 もしくは職業(ジョブ)補正もあるかもしれない。

 何はともあれ、これでしっかり準備を整えれば〈エースシャングリラ〉もSランクギルドを目指せるな! とても嬉しいニュースだぜ!


 俺はモニカを始め、〈エースシャングリラ〉のメンバー1人1人にお祝いの言葉を言って回る。


「ユナ!」


「あ、ゼフィルス先輩。これ剥がしてくださいませんか? さっきからくっついてきて」


「いいじゃないですかユナさん~。1位通過したお礼に、私のケモミミ撫でさせてあげますから~」


「もふるなら~マルティもおすすめ~」


「もう十分撫でさせていただきましたから。いい加減離れてくださいクラミィさん、マルティも」


「もう~、私はクラで良いって言ってるじゃないですか」


「勝利のもふもふ~」


 声を掛けると、振り向くユナが助けを求めてきたんだ。

 その胸元にはクラがじゃれついてゴロゴロしていた。君熊人だよね? 背中にはマルティまでくっつけていて、とてももふもふそうだった。ちょっとうらやましいぞ?


「ふむ。これはいったいどういう状態だ? フェンラ?」


「はい。私たちは最後の場面、ユナの指揮により助けられ、見事Aランクギルドに昇格できました。クラがしているのは、その感謝の表れです。懐いているとも言いますが。ちなみにマルティは便乗しているだけですね。2人とも可愛がられています」


「ユナはお姉ちゃん系だったのか」


「私は1人っ子ですよ。自分のことは自分でできるだけです」


 うん、かなり立派! ユナは黒髪のスラッとした出で立ちなので、確かにお姉ちゃん系と言えばらしいな。

 見た目通り自立心の高い系女子のようだが、愛でるのも嫌いじゃないっぽい。


「ユナもお疲れ様。モニカが褒めていたぞ」


「ありがとうございます。そう言ってもらえると、嬉しいですね。ギルドバトル、すごく楽しかったです。〈城取り〉も〈拠点落とし〉も」


「おお! 同志よ! 分かってくれるか!」


「へ? きゃあ!」


「ああ!? ゼフィルス先輩にユナさんが取られました!」


「逆もふもふ~?」


 ユナがとても嬉しいことを言ってくれたので思わずその手を両手で包むように掴んでしまった。それまで抱きついていたクラが剥がされ抗議してくる。マルティのそれは違うな。うむ。

 しかし、せっかくのギルドバトルを愛する者との邂逅だ! インサー先輩が卒業してしまったこともあって、俺はギルドバトルの会話に飢えていたんだ! だが。


「後輩に、何を、しているのかしら?」


「ゼフィルス君? メッ、だよ?」


「シ、シエラ!? ハンナ!?」


 気が付けばそばに立つシエラとハンナが居たんだ。

 なぜだろう? 背後にゴゴゴゴゴゴという効果音とテロップが見えた気がしたんだ。

 俺はスッと冷静にユナの手から両手を外して背中に回した。何もしていないアピールだ! 手遅れかもしれないが。


「ゼフィルス、挨拶は終わったわね? こっちに来なさい」


「モニカちゃんを正式に〈エデン〉に昇格させるんでしょ? その話もしないとね?」


「お、おう! そうだったな!」


「強いです」


「はい! やっぱり〈エデン〉の真の最強は、あの2大巨頭なのですね!」


「えっと、助かりましたが、私もあとで改めて挨拶とかした方が良いのでしょうか?」


 俺はシエラとハンナに両手を掴まれて回れ右。そのまま連れて行かれてしまったのだった。

 また、そんな俺をユナ、クラ、フェンラが何やら感心したような口調で何かを話していた気がしたが、その言葉は俺に届く前に喧騒に消えていったんだ。


 俺はシエラとハンナから、テンション赴くままに後輩にちょっかい出しちゃダメだよ、とお説教されてしまった。き、気をつけます!


「あ、ようやく帰ってきたでやがりますね。見ていたでやがりますよ」


「見ていたなら助けてくれよ」


「助けたらこっちに向くので、お断りでやがります」


 ようやく解放されてモニカのところに戻った俺は、続いて例の話を切りだす。


「それではモニカ、改めて〈エースシャングリラ〉での〈学園春風大戦〉、お疲れ様だ。これでモニカはSSランクギルドに相応(ふさわ)しい実力を持つと、しっかりギルドメンバーに知れ渡っただろう。是非〈エデン〉へ昇格してほしい!」


「お受けするでやがります。これからお世話になりますゼフィルス先輩」


 そう言って一度は礼を執るモニカ。だが、次の瞬間には満面の笑みを浮かべていたのだ。


「これで卒業したエルに良い話を持って行けそうです。あの時の話をようやく履行できたでやがりますね」


「待たせて悪かったなぁ」


「全然でやがりますよ。ゼフィルス先輩は、まだまだ上級ダンジョンに入りたてだった私に六段階目ツリーを開放してくださいやがりました。そのことを思えばこれくらい、全く待たされたうちに入らねぇでやがります。むしろ私が〈エデン〉に恩返しするところでやがりますね」


「頼もしいな! モニカが入ってくれれば百人力だろうぜ!」


 そんな話をしていると、続々と〈エースシャングリラ〉の面々が集まり出す。


「モニたん! 〈エデン〉昇格おめでとうー!!」


「おめでとう!」


「というか、元々〈エデン〉に直接加入する予定だったのに、〈エースシャングリラ〉がAランクギルドになるのを助けてもらってごめんね。ありがとう」


「ソア、ミツル、シオン! なんだか照れくさいでやがりますが、気にするなでやがりますよ。それに、今後はソアたちがAランクギルドを維持していくんでやがりましょう? 気張らないと、すぐにランク落ちの未来が待っているでやがりますよ?」


「モニたんの言葉の説得力がすごいよ!?」


「なにせ、経験者でやがりますからね。まあ、そこのゼフィルス先輩に聞けばとんでも成長させてもらえるでしょうから心配はさほどいらねぇかもしれねぇでやがりますが」


 たった2日の合流だったが、結構慕われていたらしく、モニカのところには24人全員の〈エースシャングリラ〉メンバーが集まって言葉を交わしていた。


「お前らも、〈エースシャングリラ〉に入れたからには気張るんでやがりますよ? ふぬけたら分かってやがりますね?」


「「「「オッス!」」」」


 モニカが連れてきた【賊職】メンバーズも引き締まった表情だ。頼もしいな。


 そうして、続いて壇上へと上がり、注目を集めてから正式に発表する。


「みんな聞いてくれ! 〈学園春風大戦〉の間、〈エースシャングリラ〉を任せていたモニカを、正式に〈エデン〉に昇格させることになった! これよりモニカが〈エデン〉の1人に加わるぞ!」


「「「おお!」」」


「みなさん、しゃべり方にはご勘弁くださいでやがります。これから〈エデン〉で世話になるモニカでやがります! 職業(ジョブ)は【強欲】! ぜってぇ力になりやがりますから、どうかよろしくお願いするでやがります!」


 そう、俺の隣で宣言するモニカに大きな拍手が贈られる。

〈エデン〉〈アークアルカディア〉〈エースシャングリラ〉全てのメンバーから。


 みんなからお祝いされ、モニカは〈エデン〉に加わった。

〈エースシャングリラ〉がAランクギルドになったし、お祝いいっぱいだ!

 この日はみんな、夜まで楽しく騒いだのだった。





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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
微笑ましい宴だ。 しかし後輩ちゃんくるくるはなかったんだな。
今更だけどモニカの喋り方むりがある
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