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ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~  作者: ニシキギ・カエデ
第四十一章 新しい下部ギルド創立!〈学園春風大戦〉で大勝利!

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#1824 新1年生メンバーのスカウト、勇者立ち上がる!

 前書き失礼いたします。

「犬人」の職業(ジョブ)【モフワン】ですが、こちら『もふもふ回復』などのスキルを操るヒーラーに修正させていただきました。




「セレスタン! ミサト!」


「ここに」


「いるよ~」


「ふっふっふ、ではこれより、将来超有望で〈エースシャングリラ〉の一員になるであろうメンバーをスカウトしに行くぞ!」


「たは!」


 入学式は最初だけ学園長のありがた~いお言葉がある、でもその後はずっとジョブ測定になるので参列者はいつ動いても問題は無い。


 俺は立ち上がり、セレスタンとミサトを連れてザ・スカウトに乗り出したのだ。


「お、おい見ろ、〈エデン〉が動き出したぞ!」


「勇者さんに、あれは賢兎のミサトさんだ!」


「〈微笑みのセレスタン〉もいるぞ! 微笑んでる!」


「このメンツ、間違い無い。新しいメンバーをスカウトしに行く気だ!」


「え? 俺もスカウトマンなんだけど、〈エデン〉の横でスカウトするの?」


「全部〈エデン〉に取られるー!?」


 肩で風を切って歩くと左右に分かれた在校生たちから様々な呟きみたいな会話が届けられた。

 どうやらこの3人が〈エデン〉の精鋭スカウトメンバーだとすでに割れているらしいな。そう、この3人を突破した者だけが〈エデン〉に連なるメンバーになれるのだ。俺たちを突破して見せろ1年生! いや、是非突破してください!


「たはは~、なんだか楽しくなってきたね! ねぇゼフィルス君、残り4人に当てとかあるの?」


「もちろんないぞ。セレスタンとミサトだけが頼りだ。セレスタンは俺とミサトが良い感じじゃないか? と判断した子の確認を頼む!」


「承知いたしました。とはいえ高貴な身分の方ならともかく、一般の方の情報はそれほど持っておりません。まずは高貴な身分の方からお選びください」


「了解だ!」


 さすがのセレスタンといえどノーカテゴリーの子まで網羅することはできなかったようだ。そりゃそうだ! できたら怖いわ! 高貴な身分ならできると言っているような気がするのはこの際置いておく。


 しかし高貴な身分の子か~、限定されちゃったか~、いやぁまた高の上とかが増えちゃうな~、ふはは!


「おっとその前に。ミサト、改めて募集する4人の傾向を決めておくぞ!」


「聞きましょ~う♪」


「〈エースシャングリラ〉の新1年生はみんな初期のレベル上げから開始する。つまりレベルは横並びだ。そのまま1年生同士でパーティを組む形になる。ポジションのバランスを取りながら、どういうポジションの人材を求めているのかをまず確認するぞ!」


 ということで、まずベースになるのは元従業員の6人。

 フェンラたちの職業(ジョブ)を並べ、足りないポジションを補充するようにして人材を募集しようという考えだ。

 ヒーラーが足りなければヒーラーをスカウトしに行く、という感じだな。


 現在の元従業員の子の職業(ジョブ)たちは、

 アタッカー:【雷狼】【森の主】【闇猫】【氷結雪兎】

 タンク:無し

 ヒーラー:【モフワン】

 サポート:【狸幻想師】


 見事にアタッカーに偏っている!

 これをスルーしてアタッカーばかりスカウトしたら、ダンジョンを踏破できなくなっちゃうよ!

 ということで欲しいのはタンクだ。ヒーラーも欲しいな。


「つまり、タンクは2人、ヒーラーは1人居れば良いんだね!」


「だな! 【氷結雪兎】はサブヒーラーとしても活躍できるから、サブヒーラーができる人材1人でも良い。タンクは硬い受けタンクが2人は欲しいところだな」


「オッケー! 良さそうな子に声かけてくるね!」


「面接もあるから、絶対に入れると確約はしないようにな~」


 方針を決めたら即行動。

 入学式で良い感じの職業(ジョブ)に就いている子を確認したら、そこに声を掛けに行き、良い感じの子を集めて面接するんだ。これは第四回大面接と言ってもいいのかな?


「ぬ!? あれは、「公爵」のカテゴリー! しかも男子!」


「先ほど【軍事学者】が発現していた方ですね」


「【軍事学者】か~。いいな! 1年生のリーナポジションは欲しいと思っていたんだ。よし、声を掛けに行ってくるぜ!」


「その横には「侯爵」の方もおりますね。【鬼浪人】に【もののふ】を発現していた方のようです」


「さすがはセレスタン! ちなみに彼らは合格か!?」


「ええ、合格です。評判も良い方々ですよ」


「これは〈エデン〉にスカウトしろと言っているようなものだよな!」


 ということで突撃だ。しかし、


「あれ? エレメースにナツキ?」


「あ、ゼフィルスくん」


「わぁ、見事にバッティングした!」


 なんとすでにそこには、〈千剣フラカル〉の新ギルドマスターと新サブマスターという、Sランクギルドの大物が声を掛けてたんだ。出遅れた? いや、3人の新1年生たちの足取りは、真っ直ぐエレメースたちに向かっていた気もする。まさか?


「さすがはゼフィルスくん。もしかしなくてもこの子たちに目を付けていたのですね! ですが、この子たちはすでに〈千剣フラカル〉がいただきました!」


「な、なんだってー!」


 なんてこった。さすがは勧誘合戦。早い者勝ちか!?

 Sランクギルド〈千剣フラカル〉も人材確保に力を注いでいる様子だ。


「いいえ、まだ入学式を終えたばかり。まだ正式に加入の手続きはしていないでしょう」


「ほほう、それは朗報だぞセレスタン」


 なるほど、言われてみれば確かに。

 正式に加入の手続きを終えていないのなら、少し声を掛けるくらい許される。


「君たち、〈エデン〉の下部組織(ギルド)〈エースシャングリラ〉に興味はないか?」


 これくらいなら大丈夫だろう。エレメースがあたふたしているが、俺も良い人材の確保が急務なのだ。1人くらい、例えば【軍事学者】とか欲しい。


「初めまして、〈エデン〉のゼフィルスさんですよね? 自分は姉ラミィエラスの弟で、エラゼルと申します。お見知りおきを」


「ラミィ研究員の弟さんだったのか!」


 なるほど。確か〈王宮魔道師団〉の団長など、優秀な人材を輩出している「公爵」家だと前にリーナやノーアから説明を受けたことがあったな。

 この世界に3家しかない「公爵」の内、リーナやノーアの家系とは別の3つ目の「公爵」家だ。確か、名前のどこかに「エラ」とつくのが特徴だとか。

 そこの末の弟らしい。欲しいなぁ。しかし、


「お誘いいただきとても嬉しいのですが、自分はいつか、〈エデン〉に挑戦してみたいのです。来たる年度末の〈SSランクギルドカップ〉で、〈エデン〉に自分の指揮力がどこまで通用するのかを見てみたい」


 返って来た言葉に俺は目を見開くことになった。

 なんてこった。エラゼルは、〈エデン〉とは別のギルドに入ってでも〈エデン〉に挑戦することを選んでいたのだ。

 こ、こんなこと言われたらスカウトなんてできない!

 そしてどうやら【鬼浪人】に【もののふ】の男子も意見は同じらしい。

 強者に挑みたい、そう言うのだ。


〈エデン〉に挑みたいなんて言われたのはいつ以来だろうか?

 俺はじーんと感動した。そしてキリッと表情を引き締めて後輩たちに言う。


「分かった。待っている」


 そう言ってクルリと身を翻すのだ。

 なんか背中から「かっこいい……」「俺もあんな風に……」と声が聞こえた気がする。ふ、参っちゃうな。(全然参ってない)


 成果はなかったが、しかしこれは朗報だ。なぜかランク戦を挑まれない〈エデン〉に挑みたいという気概を持っている子が入学してくるなんて。

 俺は将来が楽しみになった。少し手助けしてあげよう。エレメースたちの勧誘に割って入ってしまったお詫びも含めてな。ふふふ。


 なお、俺が手ぶらで戻ると、20人くらいの男女を引き連れたミサトが待っていた。


「あ、ゼフィルス君おかえり! 見て見て、候補はこのくらいでいいかな?」


「この短時間で見つけすぎじゃね!?」


 俺は、まだまだミサトの能力を見誤っていたらしい。




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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
えっと【モフワン】ですが、書籍13巻番外編2「現在猫かぶりの練習中!これで完璧よ!!」で、「【モフワン】に就いて近接ブリーダー」って書いちゃってます。 ですので、モフワンの設定を変えるより、ジョブ名を…
そりゃウサウサなおねーさんに誘われたらほいほいついていっちまうんだぜ₍ᐢ.ˬ.ᐢ₎
超優秀なスカウトマン、ミサト! あれ? スカウトマンじゃないよ!?
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