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ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~  作者: ニシキギ・カエデ
第四十一章 新しい下部ギルド創立!〈学園春風大戦〉で大勝利!

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#1822 新1年生メンバーの候補生!従業員メンバーズ!



「ミッサト~」


「はいは~い!」


 新1年生のスカウト、どういう人物が入ってくるのか完璧に分からないこの状況でも我らがスカウトウーマンであるミサトは頼りになる!


「早速だが聞いてしまおう。新1年生で良い人材はいますか!?」


「もちろんいるよ! 心当たりが6人ほどいるよ!」


「6人もいるのか!!」


 さすがはミサト! 〈エデン〉のスーパースカウトウーマンのミサトだ!

 いったいどこでそんな繋がりを、いや、そんなことはいい! 早速見に行かなくては!


「ちなみにゼフィルス君も知ってる子だよ」


「なぬ!?」


「ということでこっちに来てね~」


 俺がすでに知っている?

 心当たりは――な、な~? 何か忘れているような?


 アリスみたいに学園祭か何かで後輩に声かけたっけ?

 やっべ覚えてない。


 ミサトに言われて心当たりを思い出そうとしているうちに、どうやら目的地に到着していたようだ。思った以上に近い。

 それもそのはずだ。だってまだギルド〈エデン〉のギルドハウスの敷地内だったんだもん。


「というかここ、〈エデン1号店〉じゃないか!」


「そうだよ~。大丈夫、どのみち16歳の3月末には辞める予定だったから引き継ぎなんかも終わってるしね。今はまっさらな状態のはずだよ!」


「あ、ああ、そうか!!」


 ここで俺は思いだした。確かに、こんな身近に素晴らしい人材がいたことを!

 そうか、あの子たち、もう16歳じゃん! 今年入学だ!


「実はこうなるだろうと思ってもう声を掛けてあったんだ。もうちょっとしたらみんな集まってくるから少しだけ待っててね」


「もちろん待つさ! というかミサト相変わらず仕事が早すぎるな!?」


「たはは~」


 どうやら事前に話は通っていたらしい。そして今ミサトがそれぞれにメッセージを飛ばして呼び集めたとのこと。

 目的地に到着すると、目的の6人のうち1人がすでに待っていた。


「フェンラ、早っ! もう来てたの!?」


「はい。リーダーとして当然です」


「さすがの心構えだなフェンラ」


 その子の名はフェンラ。人種カテゴリー「狼人」の女の子だ。

 もちろん俺も顔見知り。というかかなり話したことがある。

 なにしろフェンラは、〈エデン店〉がオープンしたときに募集した従業員、10人の子どもたちのうちの1人だからだ。


 そう、カグヤ、シュミネ、ミジュ、ナキキと同じ枠で入ってきた、あの従業員である。

 当時14歳で入ってきたため16歳になるまで待たなくてはいけなかったが、今年ようやく覚職を迎えることになっていたのだ。


 当時、カグヤ、シュミネ、ミジュ、ナキキは15歳だったので4人は一足早く〈エデン店〉を卒業して〈エデン〉に加入したが、残り6人は今年覚職。

 ミサトのおすすめの人数とも合致するな。そしてその6人の中で、リーダーを務めていたのが、このフェンラだったのだ。


「狼人」というとクイナダを思い出す。クイナダは〈第Ⅱ分校〉でうまくやれているだろうか? いや、今はそうじゃなかったな。


 俺は改めてフェンラを見る。クイナダは桃色の長髪をポニーテールなどにしていたが、フェンラは銀髪の長髪だ。しかも銀髪の中に金髪が一部入っており、狼耳と合わせて高貴な身分を思わせる。瞳も金色だ。

 言葉を交わせばとても清楚。〈エデン店〉の従業員としてビシバシ鍛えられただけあり、笑顔の似合う清楚美人という雰囲気を放っていた。身長は高くリーナよりも少し高いくらいか。16歳とは思えない雰囲気だ。セラミロさん、ビシバシしすぎ!


「ですが安心しました。〈エデン〉の皆様の役に立つため、邁進して参りましたが、もう〈エデン〉に加入する枠が無く、〈アークアルカディア〉も募集はしていないと聞いていました。今回加入の話が上がって良かったです」


「うんうん。まあその辺はゼフィルス君だからね、もし〈エースシャングリラ〉が創立されなくてもなんとかしたと思うよ!」


「はい。私もそう思います」


「ははは、そう言われると照れるな」


 信頼されているな! さっきまでフェンラたちを〈エースシャングリラ〉に迎え入れようと思いついていなかったことは秘密にしておこう。世の中、知らない方が平和なこともあるのだ!

 どうも新入生の入学は外から来るとなぜか思い込んでしまっていたようだ。先を見すぎていた気がする! 灯台もと暗しだぜ。


 とそこで新たな到着者現る。

 その子は扉を一気に開け放つと風のように、いやルルのようにクルクル縦回転しながら飛び込んで来て見事な着地を決めたんだ。まだステータスも無いのにこの身体能力!


「お待たせいたしました!! クラちゃん華麗に到着です!! ――ふおぉ!?」


「全然華麗じゃない上にノックもしないとは何事ですか? しかもお相手はゼフィルス様ですよ?」


「一番乗りだと思ったのにフェンラがいます!? むぅ、出遅れましたか~」


「全くもう、反省しなさい」


「失礼しました~」


「たははは。クラちゃんは相変わらず元気だね」


「なかなか素晴らしい身体能力だったぞ。こりゃ覚職した後が楽しみだな」


「光栄です!」


「はぁ」


 飛び込んで来た直後にフェンラに首根っこの服を掴まれて持ち上げられたのは、従業員2人目、「熊人」のクラミィだ。

 名前が可愛すぎて恥ずかしいから呼ぶときはクラと呼んでほしいと言って回っている元気っ()。クラちゃんは良くてクラミィがなぜダメなのは不明だ。

 身体能力は抜群で、ミジュやルルをとっても慕っている。


 しかし見た目はミジュよりも大きい。同じ「熊人」のミジュやアディは若干ロリっぽいのだが、クラはハンナを超えるくらいはある。ギリギリロリじゃない? くらいだ。

 髪はショートボブくらいの黒髪。目も黒色系だな。

 

 また、フェンラとクラは非常に仲良し。この光景を見て分かるだろうが、フェンラはなんだかんだ言いつつも元気すぎるクラの面倒をよく見ているのだ。


「なんだかシエラさんとゼフィルス君みたいな関係だよね~」


「ははは。それはいったいどういう意味かなミサト?」


「たは!」


 その後も次々と集まっていき、ついに6人全員が集まった。

 全員が「獣人」だ。


「狼人」のフェンラに「熊人」のクラ、他に「猫人」「犬人」「狸人」「兎人」の子が〈エデン店〉で働いていた。ちなみにカグヤが去年〈エデン〉入りしているので、「狐人」がいないのはそれが理由だな。


 そして彼女たちは16歳となり、4月からは学生となるので〈エデン店〉の従業員からは卒業。

 できれば〈エデン〉に連なるギルドに加入したいという話は前から受けていた。

 希望する職業(ジョブ)についてもな。前過ぎてうっかり記憶から飛んでいたのはご愛嬌ということでどうか1つ。もう思い出したから安心してほしい!


「みんな集まってくれてありがとね! 実は今日、ゼフィルス君から重大な発表があります! 心して聞いてね!」


「こほん! もう察しているだろうが敢えて言おう! この度〈エデン〉は新たな下部組織(ギルド)、〈エースシャングリラ〉を創立し、つい先日Dランクギルドに昇格した! その新しいメンバーとして加入しないかとスカウトに来たんだ!」


 ―――わぁ!!


 俺の言葉を受けてざわつく6人。

 しかし、いつの間にかやって来ていたセラミロさんが咳払いするとすぐにおとなしくなる。よく訓練されてるなぁ。

 だが、その嬉しさ満開という笑顔は隠しきれず、みんなやったオーラを放っているのが分かった。


「もうみんなの性格などはこちらでも把握しているし、約1年半〈エデン店〉をよく切り盛りしてくれた実績もある。希望するならその時点で〈エースシャングリラ〉の加入を認める」


 ミサトがいつの間にかセレスタンの合格が押された書類を渡してきたので、俺は真剣な勇者顔を作ってそう告げる。この6人は本当に頑張ってくれた子たちだからな。

〈エデン店〉ではそれはそれはもうたくさんお客さんが来るし、中にはAランクギルドやSランクギルドからの買い出しもくる。取り合いも発生する。

 それをこの子たちはよく捌いてくれたよ。セレスタンも文句なく合格を押すほど良い子たちだ。望めば加入はもちろんオーケーだな。


「では僭越ながら私から」


 まず最初にフェンラが前へと出てきた。


「私は是非〈エースシャングリラ〉で腕を磨きたいです。どうかよろしくお願いいたします」


「もちろんだ。俺たちはフェンラを歓迎するぞ」


「次私です! 私も〈エースシャングリラ〉に入りたいです! このまま〈エデン〉のギルドハウスに居たいです! ミジュ姉やルル姉たちとももっと一緒に居たいです! そのために本気で頑張ります!」


「そういう目的もあるか。もちろんだ。クラもこれで〈エースシャングリラ〉の一員だな」


「やったです!」


 続いてクラの番。

 親元を離れこの学園都市に来て、このギルドハウスはすでに彼女たちの第2の家みたいなところがあるのだろう。

 ここを出るのが寂しいと、実は少しさみしがり屋なクラからの要望だ。俺はもちろんとオーケーする。


 その後も4人、全員が〈エースシャングリラ〉の加入を希望した。

 非常に良き。もちろん全員採用にした。これで残り枠は4人分だな。


「いや、入学式も近いし、その前にみんなの発現条件を満たしてやるのが先か!」


「みんな聞いて~。ゼフィルス君がみんなの希望する職業(ジョブ)の発現条件を満たしてくれるって!」


「「「おおー!」」」


 ミサトのフォローサンクス。

 6人とも、すでになりたい職業(ジョブ)は決まっていたので、すぐに発現条件を整えることとなったのだった。


「それじゃあスラリポマラソンの時間だな!」


 こうしてこの日、6人とも希望する職業(ジョブ)の発現条件を満たしたのだった。

 結果は入学式をお楽しみに、だな!




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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
スピード加入で安心、ミサトGJ。 名前の出ていない面々は今後少しずつ紹介されていくのか、 それとも全員名有り(最終的に50人追加)だと多すぎるからモブでいくということなのか……?
クイナダは今頃分校で無双してるんじゃないの?
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