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ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~  作者: ニシキギ・カエデ
第三十二章 2年生&留学生・クラス対抗戦編!

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#1481 クラス対抗戦終了!みんなで打ち上げ乾杯だ!




「〈戦闘課2年生〉の部、全試合の終了をここに宣言するよ!」


 ――――おおおおおおおおおおお!!


 試合が終わるとすぐに俺たちは一時的に控え室に転移し、フィールドがただの平地に戻されてからまた転移した。決勝戦で戦ったクラスが全員いるな!


 そこでラダベナ先生がマイクを持ち、会場中に響き渡る声で終了を宣言すると、観客席からも大歓声が響き渡った!

 俺も手を上げて応える。イエーイ!!


「やったわねゼフィルス! お疲れ様よ!」


 するとそんな上げた手を自分に対するものと勘違いしたラナがハイタッチしてきた。

 うむ。問題無い。

 すると、今度はシエラが。


「……お疲れ様ゼフィルス」


「おう。シエラも、よく拠点を守り抜いてくれたな」


 そう言葉を交わしてパチンとハイタッチ。

 そうやって1度流れが出来てしまえば止められず、俺は〈1組〉メンバー全員とハイタッチすることになった。


 ちなみに惜しくも退場してしまった2人はというと。


「ひえーん、みんなごめんね!」


「だ、大丈夫ですノエルちゃん。えっと、無事勝てましたし、誰にも迷惑とか掛けてませんから!?」


「ラクリッテちゃん、ちょっと抱っこさせてねー」


「わっぷ!?」


 ノエルが悔しさを紛らわそうとするかのようにラクリッテを振り回し、抱きついていた。ラクリッテはそんなノエルに正面から抱きついて背中を撫でてあやしている。いつもと光景が逆だな。

 だが、ノエルは楽しそうだ。悔しかったんじゃなかったっけ?


「エフィ、強かった」


「まあドンマイだミュー。まさかあれだけ強い子が〈3組〉にいたなんてな。最後なんてエフィって子、ルルとシェリアとフィナと3対1になったのに最後まで生き残ってたし」


「うみゅ」


〈1組〉で退場したもう1人のミューもがくりと肩を落としていた。

 実はミュー、〈城取り〉や〈拠点落とし〉を通して今回初めて退場を経験したらしい。あのエフィって子、完全にノーマークだったぜ。

 まだまだ俺の知らない強い子がいっぱいいるものだ。


 後はアケミ、なぜか〈1組〉の拠点でシエラたちに追いかけられていたらしい。

 まさか1人で〈1組〉の拠点を落としに来たのか? あっぱれだな!(勘違い)


「あのアケミという女子は訳が分からなかったわ。さほど強くもなかったのに生き残ることには長けていて、試合が終わるまでに結局逃げ切られてしまったのよ」


 とはシエラの弁だ。

〈1組〉の拠点内という敵地でただ1人、ラナやリーナの攻撃に加え、シエラやシャロン、フラーミナのモンスターたち、カタリナの結界というとんでもない脅威から逃げ切るとか、本当にすげぇな。

 いったいどうやって切り抜けたんだろう。特にラナとカタリナの攻撃から。

 1度詳しく聞いてみたくなったぜ。


 それから10分ほどすると、続々と〈戦闘課2年生〉の部で戦ったクラスの代表が集まってきた。前もって通達されていたため、決勝の試合を見にきていた面々だ。


「これより、〈戦闘課2年生〉の部の表彰式を始める!」


 ラダベナ先生の宣言で再び会場は盛り上がり、各試合のMVPを紹介したり、表彰したりする。

 しかし試合数が60もあったためなかなかに長い。1ブロック1分で紹介しても1時間掛かる計算だ。そのためかなり簡略的にまとめつつ、第1試合と第2試合はテンポ良く進め、準決勝からじっくりと説明する形に進めているようだ。


 そして決勝戦の表彰へ移る。


「では、学園長。お願いいたします!」


「うむ」


 おっとここで学園長のご到着だ! 昨年は表彰式の最初から居たが、今年は生徒数が多いからかお忙しそう。決勝戦の表彰でようやく現れた感じ。


「これより決勝戦ブロックの表彰を開始する!」


 ――――わあああああああ!


 去年と同じく大歓声だ。

 学園長の言葉が聞こえないくらいの歓声の中、ラダベナ先生の奮闘でなんとか8位の〈6組〉から呼ばれていき、表彰される。

 そして2位の〈2組〉までが表彰されると、学園長は会場が落ち着くまで一旦黙ってから、告げた。


「決勝戦優勝、〈1組〉! 優勝〈1組〉代表、ゼフィルス君、前へ」


「はい!」


 ――――ウオオオオオオオオオ!!


 瞬間、爆発的な大歓声と拍手が会場中に響き渡った。

 俺は極めてキリッとした勇者顔を作りステージに登って、学園長の前へと出る。


 そして学園長がありがたいお言葉を、お言葉を、あれ、全然聞こえない!?


「――――――で――――――――――の―――――――――した――――! ――――おめでとう」


 学園長がお決まりの言葉を言いながら表彰状をくださるが、ごめん。最後のおめでとうしか聞こえなかった。なんて言ったんだろう?

 まあいい。俺は金色のトロフィーを受け取ると、それをステージ上からみんなに見えるよう掲げた。


「「「「「わあああああああああああ!!」」」」」


「「「「「きゃあああああああああ!!」」」」」


「「「「〈1組〉優勝おめでとうーーー!!」」」」


 するとまた大歓声が響き渡った!


 ふははははは! 今年も優勝してやったぞーーー!! 2連覇だーーー!!

 ふはははははははは!!


 ◇ ◇ ◇


 表彰式が終わり、クラス対抗戦の幕が閉じると―――打ち上げの時間だ!


「全員ジョッキは持ったな!? よーし、これから〈戦闘課2年1組〉のクラス対抗戦優勝を祝い、打ち上げを始めるぞーーー!! かんぱーーい!!」


「「「「「かんぱーい!!」」」」」


 優勝を祝って、乾杯だ!


 場所は〈1組〉の教室。

 毎度のことながら大量のジュースやお菓子が勢揃い。いや、お菓子というかデザート? フルーツからチョコレートタワー、ケーキバイキングまで様々。

 うちのクラスは女子が多いからかね。なんか景品が女の子寄りだったんよ。


 あと、ジュースは〈芳醇な100%リンゴジュース〉を持ち込んでみた!

 今日は無礼講、もう飲み放題だ! 〈エデン〉が保有する〈芳醇な100%リンゴジュース〉を3割近く持って来てやったぜ!(在庫過多)


「ふはぁ~! 勝利の美ジュースが美味しいわー!」


「完全に同意だなラナ! どれ俺も――ん、んん、んん。ぷはぁ! うんまーい!!」


 うちの〈エデン〉ではすでに〈芳醇な100%リンゴジュース〉は美酒ならぬ美ジュースで定着している。

 美ジュースうめぇ!!


「ゼフィルス、楽しんでいるようだな」


「ラムダも楽しんでるか!?」


「ああ。特にこのジュースは美味い。とても気に入った。だが、それよりも試合が忘れられなくてな。向こうは決勝まで進出してきた7クラス全員の同盟軍。正直なところ、本当に勝てるのかと思っていた」


「勝てただろ? やったな!」


「それな。驚きすぎて困っているくらいだ。〈1組〉、あれに勝ってしまうとか、〈エデン〉強すぎではないか?」


「はーっはっはっは! そう褒めるなラムダ! さあ飲もう! 勝利の美ジュースはマジ格別だぞ! 今日だけの大サービスだ!」


「……いただこう」


 常識人のラムダにとっては決勝戦まで上り詰めた学園最強に近いクラスを相手取って、しかも全クラスを討ち取って優勝するなんて非現実的なことだったらしい。

 いやぁ。確かに〈2組〉は強かった。〈3組〉も強かった。

 というかラウの指揮が凄かったな。さすがは元ギルドマスター。

 やっぱり最初にスタダを決めて3クラス撃破したのは正解だったな。でなければ危なかったかもしれない。


「あそこまで〈1組〉の拠点が追い詰められたのも初めてだったからなぁ。楽しかった~」


「あれを楽しめたというのだから羨ましいな」


 はっはっは!

 何しろ今回、レアボス〈ナダレグランキ〉を投入し、フラーミナは第三形態にユニークスキルまで使ったのに撃破された。

 最終的には〈カマクラ〉までやられてしまった。

 あそこまで追い詰められたのは〈エデン〉練習ギルドバトル以来だったぜ。


 まあ、実はあの後シャロンとカタリナの結界で分断するというさらなる奥の手があったりしたのだが、そっちは出せなかったな。

 防衛モンスターが復活するまでの20分を稼ぐ戦法、あれってもしかして在学中は出せないのではなかろうか?


「じゃまするぞ」


「お邪魔しちゃうよー!」


「みんなー楽しんでるー?」


「お邪魔するね」


「ん」


「あーラウ! サチ、エミ、ユウカにカルアも!」


「あら、いらっしゃい」


 おっとここでサプライズ。〈2組〉のラウたちがやって来た!


「ラウー、こっちで話しようぜ!」


「そこに居たのかゼフィルスさん。失礼する」


「構わん構わん! 今日は無礼講だ! さあ、駆けつけ一杯だ! もちろん美ジュースだから安心してくれ!」


「いただこう」


 俺はこれ幸いとラウを呼び寄せて美ジュースをジョッキに注ぐ。

 こんなこともあろうかとってやつだ!

 まあ、きっとラウたちも後で合流すると思って用意しておいただけなんだけどな!


「カルア」


「ミュー」


 おっとあちらではカルアとミューが言葉少ない呼び合いのあとヒシッとお互い抱きついております! お互い退場してしまったからな。慰め合っているのだろう。

 カルアを慰めるために向かおうとしたリカが笑顔で固まってるぞ。


「サチちゃんたち~、私を退場させたクイナダちゃんはどこ~」


「わ、クイナダちゃんったらノエルちゃんを倒したんだ。すご~」


「こっちには来てないよ~。ね、ユウカ?」


「クラスで話し合うって言ってた気がする」


「ええ? こんな時までお勉強~?」


 ノエルとサチ、エミ、ユウカの会話が耳に入る。

 どうやらクイナダは留学生が集まる教室で今日の試合の復習をしているらしい。

 それも良き!


 そう思っているとラウがグイッと一気に美ジュースを呷って呟いた。


「美味いな」


「だろ~」


「いや、今日は負けた。大敗北だ」


「いやいや、大はつかないだろ。ラウの指揮も凄まじかったぞ。こっちにリーナがいなければ危なかったかもしれない」


「いや、こっちは7クラス同盟だったからな。勝つつもりだったんだが、全く及ばなかった……」


「俺を倒そうなんてまだまだ8000時間早いぞラウ」


「なんだそれは。というか意外に短いな。1年無いじゃないか」


 あ、プレイ時間8000時間だったな。

 日付に置き直すと約333日である。短っ!


「来年のクラス対抗戦でゼフィルスさんに勝てる、か? うーむ」


 おっとラウが真面目に考え始めてしまった。

 ふっふっふ、来年も〈2組〉に残るというのなら、全力で相手になろうじゃないか。

 ふははははは!!


 いやぁ、改めて今年のクラス対抗戦も楽しかった!

 改めてクラス対抗戦、お疲れ様でした!


 そう思ったら〈学生手帳〉からピロリン♪という電子音が。

 見てみると、ユミキ先輩からだ。

 なになに、戦闘課3年生の実況を引き受けてほしいって!?


 おっと、俺のクラス対抗戦はもうちょっと続くらしいぞ!




 第三十二章 ―完―



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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
学園長………。誰にも聞こえてませんよ? 学園長、もっとハッキリ大きな声でお願いします。 学園長? 学園長!?
あともうちょっとだけ続くんじゃ。(クラス対抗戦が
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