自己肯定感とは?高めるためには?
さて、この二次障害を起こさないために必要なのが、自己肯定感。
このエッセイを書くために、色々と調べました。
調べた結果。
・自己肯定感とは
「自己を肯定する感覚」、つまり「自分は大切な存在だ」と感じる心の感覚です。
自己肯定感があれば、
「ありのままの自分でよい」
「自分はかけがえのない存在だ」
「いいところも悪いところもあって、ありのままの自分でいい」
と思えます。
失敗しても思い通りに進まなくても、手探りで進みたい道を自分のペースで進んでいける自分を信頼できる自分がいると感じられます。
多少の困難があっても工夫して、乗り越えることができるようになるのです。
認めるのは、ありのままの姿です。
普通の人と同じことが出来るとか、何か優れた才能があるだとか、ではありません。
他人よりも出来ないことがあるという事実だって、ありのままの姿の一部なんです。
出来ることと、出来ないこと。
どちらもひっくるめて、認めること。
それが「自己肯定感」なのです。
では、どうしたら自己肯定感を高められるでしょう?
調べたところ、発達障害の人が自己肯定感を持つための対策は、
「一緒に作戦を立て、できたらほめる」
「こんなこと当たり前、というようなことでもほめる」
とありました。
確かにどちらも有効です。
ですが、どっちの対策も、表面上だけの解釈をしないで。
・「一緒に作戦を立て、できたらほめる」
出来なければ、駄目なの?
当たり前のことをただほめるだけでいいの?
いいえ。
作戦立てて上手くいかなくたって、一緒に一生懸命考えたことや努力したことは無駄じゃない。
出来たことをほめる。大事です。出来なかったらほめられませんものね。
でも、出来なきゃほめてもらえない、駄目なの?って思ってしまうという落とし穴があるんです。
出来たらほめる。だけど、出来なくったっていいんです。
出来なかったら、どうして出来なかったんだろう?って子供と一緒に考えたり、一緒に困ろう。
そして、どうしたら今度は出来るかな?って挑戦しなおそう。
「一緒に作戦を立て、できたらほめる」とは、そういうことです。
失敗はしたっていい。上手くいかなくたっていい。
子供に対してもですが、親のあなた。あなただって同じです。
上手く子育て出来なくたっていいんです。自分自身も許してあげて。
出来た時、子供をほめてあげて。一緒に自分もほめてあげて。
子供と一緒に喜びを分かち合おう。
子供と一緒に成長しましょう。
親だって、子供が生まれてからが親として産声を上げた時。
ゼロ才からのスタートなんですから。
出来ないこと、失敗したことも、いいじゃないか。許してあげよう。
まず自分をほめて、許して、安定させて。
それから子供を見てみて。ほめてみて。
・「こんなこと当たり前、というようなことでもほめる」
当たり前のことでもほめちぎるんじゃなくて、当たり前のことが出来る、出来たことを本当に嬉しく思って感謝して、心から凄いねってほめよう。
例えば6歳児で、
おしっこは漏らしたけど、漏らしたことを教えてくれた。
しゃべれないけど、絵は描けた。
園に行けた。
友達と手を繋げた。
椅子にじっと座ってはいられなかったけど、うろうろしながら教室の中にはいられた。
などが出来た時。
これって、6歳児なら「こんなこと当り前」ですよね。
ほら、「こんなこと当たり前、というようなことでもほめる」という対策の出番です。
さあ、今こそほめる時です。
「よくがんばったね」
「できてすごいね」
「えらいね」
どうですか?
お子さんをほめられました?
表面じゃなくって、心から?
心から感動して言えた人は、問題ありません。きっと普段から、小さなことを見つけてほめているだろうと思います。
目に見えるものではないけれど、きっとお子さんの中にはちゃんと自己肯定感が育っています。
そうでない人。
どうして、心から思えなかったんでしょう?
何が引っかかったんでしょう?
6歳の子供は普通一人でトイレに行けます。しゃべります。
園にも行きますし、友達と手だって繋げます。
長時間は無理でも椅子に座って先生のは話を聞いたり、お遊戯をしたりします。
周りの同い年の子供はみんなできていることなのに、我が子はできたりできなかったり。
できたと思ったら、他の子はもっと高度なことをやっています。
焦り。不安。
ついつい、我が子が出来ないことに目を向けてしまいます。
イライラします。
ほめるどころか、叱ってしまいます。
でもね。
自己肯定感を高めるうえで、やってはいけないことのひとつが、他人との比較なのです。
同じことでも、ハードルの高さは人によって違います。
オリンピック選手にとって、100m競走を10秒台で走るのは普通。トップ選手は9秒台です。
ですが普通の成人男性だと14秒くらいが普通です。11秒なんて出したら「凄い!」ってなります。
オリンピック選手からすれば11秒なんてとても低いハードル。
だけど一般の人からすれば、11秒はとても高いハードル。
比べること自体が間違いだと思いませんか?
お子さんと同級生を比べることだって同じです。
ハードルは一人一人、高さが違うもの。
自分は自分です。
お子さんはお子さんです。
同級生は、同級生。
あなたは、あなた。
比べないでいいんですよ。
お子さんと同級生を比べなくていい。
あなたと、他の親御さんを比べなくていい。
子供と自分。どっちの自己肯定感も育てましょう。
どうして自分の自己肯定感も?と思うかもしれませんけど。
自分が余裕がないのに、相手のことを気遣えますか?
出来ない我が子を認めてあげられますか?
許してあげられますか?
できて当たり前なことができた時、ほめてあげられますか?
自分を愛せないのに、他人を愛せますか?
私は出来ませんでした。
だから、8話目の「私という人間」にも書きましたが、自分自身を許すことを一番最初にしたんです。
しつこいようですが。
子供と自分。
出来たこと、出来ないこと、成功したこと、失敗したことも。
全部、全部、認めてあげましょう。
これって、発達障害の子供だけでなくって、子育て全般、人生そのもの、全てに通じることだと思いますよ。
今回の参考サイト
キッズハグ
二次障害は「親が作る障害」?発達障害の子どもに起こりがちな二次障害を防ぐために保護者ができること
ADHDーASD.jp
発達障害を抱える人が陥る最大の問題は「自己肯定感」がなくなること。自己肯定感とは?
ビジネス心理学
自己肯定感を高めるには|自己改善法~子供や部下の教育まで




