表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
発達障害の長男と母としての私  作者: 遥彼方
発達障害とは何か。どういった症状か。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/26

発達障害の二次障害について

さて、症状の把握って本当に必要?

特に困っていなければ、必要ありません、と前回もいいましたね。


前回に私は、生きる上で困ることは、自分の身の周りのことが出来る、仕事に就いて十分な報酬をもらえるという、基礎的なことだけですか? と問いかけました。


なぜなら、発達障害には二次障害があるからです。


・子供の二次障害


例えば、ADHDを持った子供はじっとしていられません。

スーパーの中でうろうろ。目について興味を持ったものは売り物だろうが手に取って開けてしまったり、好奇心のまま非常ベルのボタンを押してしまったり。

学校でも席に座っていられずに、一人動き回ったり。


当然、親や先生など、大人は怒ります。


「こらー! どうしてじっとしていられないの! これは触っちゃ駄目だって言ってるでしょ! 言うこと聞きなさい!!」


どうしてって言われても、止められない。駄目って言われていても触っちゃう。言う事聞きたくても、やってしまうのです。


何度も繰り返していくうちに、

「ああ、やっぱり出来ない。聞けない。分からない。僕(私)は駄目な子なんだ……」

と、無力感を感じてしまうようになります。


アスペルガーなら人の気持ちが分からないので、友達が遊んでいる玩具を自分が使いたいと思ったら取ってしまう、自分が行きたい方向にいた友達を突き飛ばしてしまう、など。


困った行動はその子によって様々ですが、叱られる、怒られることが続けば、自分を否定的にとらえるようになってしまいます。


そのため、


自分に自信が持てない。

どうせ駄目なんだからと諦めてしまう。

やる気がなくなってしまう。

精神的ストレスや不安感が高くなる。


といった自己評価、自己肯定感が低い状態になってしまい、


ひきこもりや不登校

学習意欲の低下、欠如

学習の遅れ

不安障害

対人恐怖症

気分障害


などが引き起こされます。


また、


・反抗挑戦性障害

何にでも反抗し周囲に対して反抗的・挑戦的になります。本当は自分のしてほしい事や欲しいものでも「要らない!」と言ったりしてしまいます。


・行為障害

万引きや暴力など法律に触れることを行います。人や動物を傷つけたり虐待したりすることもあります。


などなど。


これが、二次障害です。二次障害は親をはじめ、周囲の大人がつくる障害なんですね。


二次障害を回避するためには、自己肯定感が必要になってきますが、それはまた次回に説明しようと思います。


また、園や学校など家族以外の人の協力も必要となってきます。

正しく協力してもらう為には症状の把握が、やはり大切になってくると思います。



・大人の二次障害


耳から入ってくる情報よりも、書面やメールなどの目から入る情報の方が得意なので、電話応対が出来ない。

忘れっぽいので同じミスを連発してしまう。

コミュニケーションが苦手なのでお客さんを怒らせてしまう。


など。


会社で上司に邪険にされたり、馬鹿にされたり、クビになってしまったりして、仕事が長続きしなかったり、職場での人間関係をうまく築けないといった悩みが深刻化します。


上記が引き金になって、子供の頃からあった二次障害が重症化することも。


そうして、


うつ病

ひきこもり

不安障害

パニック障害

アルコール依存症

ネット依存、ゲーム中毒


などを引き起こします。

何も対策を立てないと、これらが悪化したり他の障害がプラスされていってしまいます。


大人の場合、仕事関連で上手くいかず精神面に影響が出ることが多いようです。


そのため、


職場に自分の症状を伝えて改善策を講じてもらう。

自分の適性に合った職場に転職する。


などが有効です。


・改善策を講じてもらう場合


一度に二つ以上のことを言われると対応できないなら、一つずつ言ってもらう。

耳から入る情報より、視覚的情報の方が理解できるなら、メモやメールで指示してもらう。

接客業務ではなく書類作成など、コミュニケーションの必要ない業務をやらせてもらう。


など。


職場にどうしたら仕事が出来るようになるのか伝えるため、自分の症状を把握することが必要になってきます。

また、理解のある職場である必要があります。


・転職


理解のない職場であった場合や、どんなに対策を講じても全くあっていない職場であれば転職が一番です。

その場合、自分の特性に合った職場を選ばなければ、同じことになってしまって職場を転々とするはめになります。


いかがでしたか?


さて、ここでもう一度。

前回と今回の、冒頭でした私の問いかけと答えです。


・症状の把握って本当に必要?


特に困っていなければ、必要ありません。


・生きる上で困ることは、自分の身の周りのことが出来る、仕事に就いて十分な報酬をもらえるという、基礎的なことだけですか?


家族や友人、職場の人間関係がうまくいかない、などからのストレス。

そこから発生する二次障害。


精神的なことで困る。

これもまた、無視できないことなのです。

今回の参考サイト


キッズハグ

二次障害は「親が作る障害」?発達障害の子どもに起こりがちな二次障害を防ぐために保護者ができること


コミュ障を克服するためのブログ

大人の発達障害とは?症状や治療法まとめ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ