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発達障害の長男と母としての私  作者: 遥彼方
私と長男の体験談

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親とは

普通って何だろう?


前から時々考えることでしたが、長男を産んでから特に考えるようになりました。


私は、子供に普通の幸せを望みます。


それは、普通に泣いて笑って、学校へ行って、就職して、結婚して、子供を持って、いつか死ぬ。そんな普通の人生。


アインシュタインとか天才って、孤独で不幸なイメージがあります。私は出来ればそうなって欲しくない。天才なんかにならないで、凡人の幸せを掴んで欲しい。


でもね、もし君が凡人の幸せよりも、天才の一見不幸に見える人生の方が幸せなら、突き進む君を止める権利は私にはないのです。


もし普通の人生が苦痛ならば、君が普通でない人生を歩むことを応援します。


私が君へ普通の幸せを望むのは、君に幸せでいて欲しいからであり、普通の幸せを押し付けることではないからです。


2017年現在、中学一年生の君は、先生との懇談や他のお母さんとの会話で発達障害なんだと言うと、驚かれます。


今の君は落ち着いていて、とても普通に見えるから。


感情の爆発もなくなりました。気持ちの切り替えはまだ苦手だけど、涙目でぐっと堪えられるようになりました。

時間をかけて消化して、自分で切り替えられるようになりました。


私はそんな君を見て、私は君の成長を感じると共に、普通を押し付けていないかと自問します。


我慢させていないだろうか?

苦しくはないだろうか?


苦しいこと、辛いことは、人生の中で必ずやって来ます。その時ちゃんと乗り越えられる土台を作る手伝いをするのが、私たち親の役目でしょう。


私はそれが出来ているだろうか?


親っていうのは身勝手な生き物です。子供が産まれる前は元気に産まれてくれとだけ願うのに、成長するにつれて他の子供と比べてしまう。どんどん欲が出てきて、それに振り回される。


他の子よりも劣っている部分を見付けて、不安に駆られる。いつしか子供の欠点を埋めようと必死になってしまう。完璧な子供を目指してしまいそうになる。自分だって完璧じゃないのにね。


苦労してほしくないから、勝ち組になってほしいからやれ勉強しろだのいい子でいろだの言ってしまう。本来は子供の幸せのためなのに、いつの間にか自慢の子供を作るためのレールを引いてしまう。


違うよね。本当の目的を忘れてるよね。

幸せになって貰う為の手段の筈が、目的にすり変わってるよ。


お前が欲しいのは、自慢の息子じゃなくて、息子の笑顔だろ?忘れるな。


改めて我が子を見てみよう。

良いところ悪いところ、全部ひっくるめて我が子だよね。愛しくて、時に憎らしい我が子だ。


完璧じゃない子供を愛そう。完璧じゃない自分も愛そう。常に自分に言い聞かせて、生きています。

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