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第12話 堕ちた剣聖

 宿の一室。

 森から抜け出し、クレイスの死を受け入れられないまま憔悴している私に、誰かが温かいミルクを差し入れてくれる。本当は何も口にしたくなかった。

 

 ただそれを飲むことで気持ちが楽になると耳元で囁かれ、自暴自棄になっていた私は何も頭で考えることが出来ずに、一口だけ口に含む。


 なんの味もしない。

 けれど、徐々に意識が朦朧となり、私は気を失う。



(アレ……私……なにを……ナニヲ…………?)



 ベッドの上で意識を取り戻したとき、私はクレイスに捧げるはずだった全てを失っていた。

 ズキリと下腹部に痛みを感じる。


 それがもう取り返しのつかない痛みだと、気が付くことを心が拒否していた。



 ――私はなにをされた?



 ――思い出してはいけない



 ――思い出してはイケナイ……



 ――私はロンドに……



 ――ワタシノ……

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