お好み焼きは、遠くから
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
わたしの名前は──お好み焼き。
どっしりとした生地にキャベツを混ぜて、豚肉をのせて、鉄板でじっくり焼かれる。
ソースの香り、舞う鰹節、青のりの風……
食欲だけじゃない、心にもふっと火を灯す、そんな存在でありたいと思ってる。
でも、実はね。
わたしはもともと関東生まれなの。
「文字焼き」「一銭洋食」と呼ばれた時代を経て、
長い旅路をたどり、ここ関西の街で、今の姿に育ったの。
──そんなある日。
東京から転勤してきたばかりの青年が、
ひとり、わたしのいる小さな鉄板焼き屋にやってきた。
スーツの襟はくたびれていて、目元には薄いクマ。
標準語のイントネーションが、この街では少し浮いて見えた。
「……お好み焼き、一枚ください」
そう言った彼の声は、どこか疲れていた。
慣れない土地、知らない人々、気づけば独りきりの夜。
わたしは鉄板の上で、ゆっくりと焼かれ始める。
ジュワァッと響く音、ソースの香り、踊る鰹節。
青のりがふわりと広がると、彼がふと目を細めた。
「……あれ。なんか、懐かしいな」
ぽつりと漏らしたその言葉に、
わたしの“遠い記憶”が、静かに揺れた。
彼は、かつて東京でも、
家の近所の屋台で、似たような料理を食べていた。
家族と笑って、友達と分け合って、
熱々をハフハフ言いながら口に運んでいた。
「この味……東京のとは違うけど、でも……懐かしい」
彼はそう言って、ひと口、わたしを頬張った。
すると、少しだけ顔がゆるんだ。
肩の力が抜けて、ほんのすこしだけ、心がほどけたようだった。
それはたぶん、わたしが旅をしてきた意味。
どこにいても、どんな人にも寄り添えるように、
この姿になったんだって、思えた瞬間だった。
──わたし、お好み焼き。
関東で生まれ、関西で育ち、
今は誰かの「懐かしい」に、そっと寄り添う存在。
焼きたてのソースの香りの中で、
青年は、静かにこうつぶやいた。
「……また、来ようかな」
わたしは、ジュッと鉄板の上で応えた。
「うん、待ってるよ」って。




