雨の音楽会
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
ぽつり、ぽつりと、最初は遠慮がちに降り出した。
それが、まるで合図だったかのように──
「ぷしゅっ」
缶ビールを開ける音が、雨のリズムに重なった。
「くぅ~……沁みるねぇ……」
縁側にどっかり腰を下ろしたのは、町内でもちょっと評判の“ぽっちゃり陽気なおじさん”、中村清。五十二歳。趣味は飲酒と昼寝。仕事は……まあ、気が向いたらやる。
今夜も、そんな中村さんは、スーパーの安売りビールを三本ぶらさげて、家路についた。
テレビもつけず、電気もつけず。
ただ、雨音だけをつまみにして、静かに飲む。
「しとしと……ぴちぴち……ざあああ……ほら、きた! クライマックス!」
雨樋からしたたる雫が、古びた桶を叩く音。
波板屋根にぶつかる、粒の大きなしずく。
遠くで響く車のシャー……という音まで、なんだか心地いい。
「よーし、そろそろ指揮者登場だ!」
中村さんは、缶ビールを右手に持ち、左手をふわっと振る。
小太りの体を揺らしながら、雨の音に合わせて、うっとりと目を閉じる。
「第一ヴァイオリンは、雨どい!
チェロは……ああ、あのトタンの音ね……
んでもって、ティンパニが、俺の心臓だ!」
ズン!とおなかが揺れるたびに、雨が踊る。
顔を赤らめた中村さんは、まるで小さな子どものような笑顔で、一人だけの音楽会を楽しんでいた。
「……ふぅ。なあ、雨よ。おまえってヤツは……ほんと、酒飲みにはやさしい音だよ」
空を見上げたそのとき、ちょうど風が吹いて、軒下のしずくが彼のハゲ頭にぽとり。
「おっと、アンコールかい! わかったわかった、まだ飲むよぉ〜」
もう冷えたビールを開けながら、中村さんはまた指揮棒(という名の空き缶)を振る。
夜は深く、雨は歌う。
酔っぱらいの音楽会は、だれも知らないまま、しずかに続いた。
──それはたぶん、この町でいちばん贅沢なコンサートだった。




