湯気の向こうに、あの日の駅
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
俺は、駅の中にある立ち食いソバ屋だ。
名前は「そば処・ひかり」。このホームの端っこに開店してから、もう四十年が過ぎた。
昔は、そりゃあ賑やかだった。
朝の6時なんて、もう行列だ。駅員がそばをすすり、通学の高校生が慌ててうどんを啜り、サラリーマンたちは新聞片手に天玉そばを流し込んでいった。
電車の出発ベルが鳴ると、一斉に「ありがと!」と声が飛び、誰もが足早に去っていった。
その繰り返しが、俺の一日であり、人生だった。
けど、今じゃめっきりだ。
朝食はコンビニでサンドイッチやスムージー。
スマホ見ながら、イヤホンで音楽聴いて、俺の湯気には見向きもしない。
若い連中は、ここがソバ屋だったことさえ知らんかもしれん。
昨日なんて、一時間、誰も来なかった。
そばの湯は温めてたが、出汁の香りだけが、虚しく空気に溶けていった。
でもな、不思議と寂しくはないんだ。
だって、ここには、まだ“あの頃”が残ってる。
例えば、あのカウンターの角。
いつも同じ時間に来て、きつねそばを注文していた母娘がいた。
娘は進学で東京に行き、母はしばらくして来なくなった。
それから、いつも「あと何秒で出る?」って聞いてきた、時計修理屋のオヤジ。
あの人はいつも正確だった。出発3秒前に完食して、笑って去っていったっけな。
俺は忘れちゃいないよ。
誰かの始発、誰かの終電。
うれしい別れも、つらい旅立ちも、ぜんぶこの湯気の向こうに残ってる。
今日も、俺はそっと出汁をとる。
風の強い朝。ひとりの老人が、ゆっくりと券売機の前に立った。
「……まだ、やってたんだな」
その声は、聞き覚えがあった。
しわくちゃの手が差し出すのは、昔と変わらない食券──「かけそば」。
「久しぶりに……食べたくなってね」
目が潤むのは、湯気のせいってことで、どうかひとつ。




