ワイン夫人の優雅なひと時
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
午後五時、陽が傾きはじめる頃。
静かな丘の上に立つ洋館のテラスで、ワイン夫人はグラスを傾ける。
赤紫のドレス、宝石のような微笑み。
その指先から香るのは、熟成されたブドウの気配。
「今日は少し、2007年の私の気分なの──静かで、深くて、余韻が長いの」
そうつぶやく彼女の声は、まるでデキャンタを通したように、
なめらかで、わずかに甘やか。
彼女はワインそのものから生まれた存在だった。
ブドウ畑が語らい、樽が眠り、月が醸した時間の結晶。
世界中のパーティーや晩餐会に招かれ、
誰よりも気高く、誰よりも酔わせる。
だが今日は違う。
夫人は誰の相手もせず、一人きり。
「たまにはね、自分の香りを誰にも取られず、味わいたくなるの」
そんなとき、庭の小道に小さな足音がした。
現れたのは、近くの村に住む少年。
「こんばんは、夫人。今日も良い香りですね。
……この前、おばあちゃんが言ってました。
“あの人は、昔は誰もが夢中になった、ワインの精霊だ”って」
夫人は笑った。
「おばあさまは覚えていてくださったのね。
でももう、私に酔う者も、酔わせる夜も減ってきたわ。
それもまた、熟成という名の贅沢よ」
少年は夫人の隣に腰かけ、
ぶどうジュースの入ったグラスを掲げた。
「じゃあ、今日は僕が酔ってあげます。
でも、酔うのはあなたの話に、ですよ」
ワイン夫人はその言葉に目を細め、グラスを少し掲げた。
「それなら──乾杯ね。
忘れられてもいいけれど、
誰か一人に語りかけられるなら、私はまだ……優雅でいられる」
陽が沈み、グラスの中に夕焼けが映る。
ワイン夫人は今日も香り高く、静かに微笑む。
たとえ宴が終わっても、
余韻だけは、確かにそこに残る。
──それが、ワインという名の貴婦人。




