書棚
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
東京・下町の一角に、古書と骨董を扱う静かな書店がある。
時代に取り残されたような重たい空気と、香ばしくすえた紙の匂いが充満している。
書店の奥には、大理石の天板を持つ重厚な書棚がある。
全体は黒檀でできており、真鍮の細工がびっしりと刻まれていた。
持ち主いわく――
「これは明治の終わりにイギリスから渡ってきたものでしてね、ちょっと曰くがあるんですよ」
曰く、というのはこうだ。
**“この棚には、人が棲んでいた”**というのだ。
ある日、作家・本郷淳一はその書棚を買い取った。
彼は売れない小説家だったが、耽美と病的な好奇心を持ち合わせていた。
曰くつきの書棚──それは彼にとって“運命的な素材”だった。
書棚は彼の書斎に据えられた。
その晩から、不思議なことが起きた。
誰もいないはずの書斎で、パタン、カリカリという微かな音。
あるいは、ページをめくるような気配。
そしてある夜──彼はついにそれを聞いた。
「……先生、わたくし、あなたの作品が好きで……
毎夜ここで拝読しております」
声は、書棚の中から聞こえた。
低く、だが異様に丁寧な語り口で。
彼は恐怖よりも先に、創作意欲が刺激されていた。
狂気に魅せられた作家として、彼は“それ”と会話を始める。
「君は……いつからそこに?」
「先生がこの棚を買った日から。前の主人は、わたくしを見限ったので」
「そこにいて、苦しくはないのか?」
「書物と先生の言葉に包まれて、わたくしは今が一番、生きている気がいたします」
会話は夜ごと続いた。
彼の作品は不気味なほどに冴え、書評家たちは口を揃えて言った。
「まるで、狂人が傍らで囁いているような筆致だ」
ある日、彼の元に出版社から手紙が届いた。
《新作に出てくる“書棚の男”の描写は、あまりに生々しく……
本当にモデルがいるのではと勘ぐってしまいました。》
それを読んだ本郷は、ふと気づく。
──“あれ”は、本当に妄想だったのか?
彼は意を決して、書棚を開けた。
重たい扉を外し、裏板を剥がし、奥の空洞を覗き込むと──
そこには、ただの空間と、紙屑がいくつか。
ただしその中央に、小さく畳まれたメモが落ちていた。
「次は、本の中でお目にかかりましょう。
読者としても、登場人物としても。
──敬愛なる作家様へ」
以来、彼の作品には必ず“棚の男”が登場するようになった。
その描写は読む者の背筋を凍らせ、
けれどなぜか、目が離せない。
きっと今もどこかで、誰かの家具に、誰かが棲んでいるのだ。




