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ノイズマンの耳

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

ぼくの耳は、ずっと忙しい

朝から晩まで

世界はしゃべり続けている

「足を引っ張れ」

「負けたやつが悪い」

「奪われる前に奪え」

誰も叫んでいないのに

声は止まらない

最初は、ちゃんと聞こえていた

一つひとつ

胸に刺さっていた

でも、全部を聞いていたら

壊れてしまう

だから

混ぜた

潰した

重ねた

意味を溶かして

ただの音にした

――雑音

それが楽だった

世界は、こういうものだと

思えるようになった

誰かが誰かを貶し

誰かが蹴落とされ

その上に、また誰かが立つ

正しいとか

間違っているとか

そんなものは

雑音の中ではどうでもいい

ぼくは

その音を吐くようになった

「消えろ」

「クズ」

「生きてる価値がない」

口から出すと

少しだけ

頭が静かになる

音を出さないと

内側で反響して

耐えられなかった

だから

吐いた

吐き続けた

気づけば

みんながぼくを見る目が変わっていた

指をさす

避ける

嗤う

「ノイズマンだ」

その言葉は

悪くなかった

名前がついた

居場所が決まった

世界の外側に

ちゃんと追い出された

それでいい

中にいるより

ずっと楽だったから

――嘘だ

楽なんて

どこにもなかった

ただ

うるさいだけだった

ある日

ぼくは

いつものように言葉を投げていた

誰かを

世界を

自分を

そのとき

音が…割れた

「……それ、うるさい」

声は、小さかった

でも

はっきり聞こえた

不思議だった

ぼくの耳は

雑音しか通さないはずなのに

少女が立っていた

ぼくを見ている

逃げない

嗤わない

「あなたの音

 悲鳴みたい」

その言葉で

頭の中が

真っ白になった

悲鳴?

違う

ぼくは

叫んでなんか――

……いた

ずっと

誰にも聞こえないように

自分にも分からないように

少女は言った

「その音

 汚れてるんじゃない」

「傷ついてるだけ」

ぼくは

何も言えなかった

言葉を吐くと

彼女の声が

壊れてしまいそうで

周りの雑音が

急に遠くなった

罵声も

嘲笑も

全部、ぼやけた

残ったのは

彼女の声だけだった

澄んでいた

冷たい夜に

一音だけ鳴る鈴みたいに

ぼくは

初めて知った

音には

選べるものがあると

全部を混ぜなくてもいい

全部を吐き出さなくてもいい

一つだけ

残してもいい

ぼくの口から

音が出なかった

怖かった

静かになると

自分が

そこにいるのが分かってしまう

それでも――

少女の音は

消えなかった

ぼくの耳に

確かに、残った

世界は

今日も騒がしい

ぼくは

まだノイズマンだ

きれいな音なんて

奏でられない

でも

知ってしまった

汚い音の奥に

本当の声があることを

そして

それを

聴こうとする人が

 一人でもいるということを

それだけで

雑音は

少しだけ

音楽に近づいた

ぼくは

まだ黙っている

でも

耳は

開いたままだ

清音を

待つために

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