表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
380/402

最期にもう一度、世界が終わる前に

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

この世界では、人は皆、自分の残り寿命を知っている

 生まれた瞬間に刻まれる数字

 左手首の内側に、薄く光る表示

 年ではない

 日でもない

 秒単位で減っていく、絶対値だ

 医療は進歩した

 事故は減った

 だが、寿命だけは変えられなかった

 神様の気まぐれのように

 それぞれに配られた時間は、不平等だった

 彼の残り時間は

 もう三時間を切っていた

 焦りはなかった

 恐怖も、ほとんど感じなかった

 むしろ

 静かだった

 人は、終わりが確定すると

 不思議と矛盾を整理しなくなる

 正義と悪

 正解と失敗

 そんな天秤は

 最期の前では、意味を失う

 彼は、彼女の部屋にいた

 彼女の残り時間は

 まだ五十年以上あった

 それが

 この世界では

 どうしようもなく残酷な差だった

「来世に期待する?」

 彼女が、冗談めかして言う

 彼は、首を振った

「今でいい」

 彼は、彼女を強く抱きしめた

 力を込めすぎて

 彼女が少し息を詰めるほどに

 それでも

 彼女は離れなかった

 生きている証を刻むように

 彼の心臓が

 彼女の胸に当たる

 鼓動は

 まだ止まらない

 愛は

 この世界では非効率だ

 残り時間が短い者と関わるほど

 喪失が増える

 それでも

 彼女は彼を選んだ

 理由なんて

 必要なかった

 残り時間が減る音が

 彼の耳の奥で鳴る

 見えなくても

 確かにわかる

 数字が、削れていく感覚

「怖くないの?」

 彼女が聞く

「怖いよ」

 彼は正直に答えた

 だが、それ以上だった

「でも

 今、君で満ちてる」

 未来は

 もう彼のものではない

 過去も

 遠すぎて、手が届かない

 それでも

 この数分間は

 確かに彼の人生だった

 世界は

 残酷なくらい合理的だ

 寿命が尽きれば

 ただ止まる

 奇跡も

 延長もない

 彼の残り時間が

 ゼロに近づく

 彼女は

 何も言わなかった

 ただ

 最後まで抱きしめ続けた

 彼は

 すべてを渡した

 未来も

 心も

 体も

 彼女の体温の中で

 数字が消える

 ――ゼロ

 彼の鼓動は

 静かに止まった

 だが

 彼女の中には

 確かに残った

 時計が進む

 世界は続く

 彼女の手首の数字も

 淡々と減っていく

 それでも彼女は

 後悔しなかった

 最期にもう一度

 確かに

 世界よりも強く

 抱きしめ合ったのだから

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ