死を恐れた者
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
彼は、死を恐れていた
それは漠然とした不安ではない
夜に突然思い出して震えるような恐怖でもない
もっと静かで、もっと執拗なものだった
「死は、避けられる」
そう信じていた
だから彼は、人生を“健康”に捧げた
健康になるために働いた
健康になるために金を稼いだ
健康になるために、食を選び、眠りを管理し
健康になるために、毎日同じ時間に身体を鍛えた
酒は飲まなかった
夜更かしもしなかった
無駄な人付き合いは、すべて断った
「ストレスは寿命を縮める」
その言葉を、座右の銘のように胸に刻んでいた
努力は、裏切らなかった
年齢を重ねても、彼の身体は衰えなかった
肌は張りを保ち、筋肉は若々しく
医師たちは口を揃えて言った
「驚異的ですね。二十代の身体です」
彼は満足した
死から、確実に距離を取れている気がした
だが――
ある日、ふと立ち止まった
鏡の前に立つ自分は、確かに若い
だが、その目の奥に
時間の重みが、何一つ沈んでいないことに気づいた
振り返る
旅の記憶はない
誰かと笑った夜もない
胸を焦がす恋も
無茶をした後悔もない
すべては、健康のために排除してきた
気づけば
彼の人生には「管理」しか残っていなかった
友はいない
家族も遠い
語る思い出もない
孤独だった
それは、病気ではなかっ
健康診断の数値にも表れない。
だが確かに
生きている実感だけが、欠けていた
やがて、彼は老いた
身体は若いままだった
だが、ある朝、静かに理解した
どんなに健康でも
迎えなければならないものがある
老衰
それは病ではない
避ける対象でもない
生きた結果として
自然に訪れる終わりだった
彼は、初めて死を直視した
恐れてきたはずの死は
怒っても、追いかけてもいなかった
ただ
待っていた
彼は、静かに悟った
人生は、無限の選択肢がある
だが、その中の一つ――
「死を避けることだけに人生を使う」という選択は
あまりにも、狭かったのだと
健康は、目的ではない
生きるための、手段だ
孤独が正解だったのか
努力は間違いだったのか
答えは、もう出ない
だが、最後にひとつだけ
彼は確かに理解した
死を恐れて生きることと
死を受け入れて生きることは
まったく違う人生なのだと
彼は、静かに目を閉じた
若い身体のまま
思い出の少ない人生を抱えて
そして、ようやく――
恐れずに、死を迎えた
それが
彼の選んだ、ひとつの人生だった




