白兎、月に帰る夜
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
雪は、音を忘れて降っていた
世界は白く塗り替えられ、境目という境目が溶けていく
道も、森も、時間さえも
夜空には、丸い月が浮かんでいた
冷たく、澄んでいて
どこか懐かしい光
雪原の端で、私は白兎を見つけた
毛並みは雪と同じ色で
輪郭だけが月明かりに縁取られている
その赤い瞳は、こちらを一瞬だけ見て
すぐに月へと向けられた
「帰るの?」
声に出したつもりはなかった
けれど、白兎は耳を揺らし
静かに跳ねる
一歩
また一歩
雪を踏む音はなく
ただ、白い影が移動していく
兎が進むたび
月の光が強くなる気がした
雪原が淡く輝き
まるで空と地上が、裏返ってしまったようだった
私は、後を追った
理由は分からない
ただ、追わなければならない気がした
森の奥へ入ると
木々は黒い影となり
雪だけが光を集めている
白兎は立ち止まり
こちらを振り返った
その瞳に
私の姿は映っていなかった
映っていたのは
月だった
次の瞬間
雪が、ふわりと舞い上がる
風はない
音もない
ただ、月の光が強まり
白兎の輪郭が溶けていく
「……もう行くの?」
今度は、確かに声が出た
白兎は答えない
代わりに
月へ向かって、最後の跳躍をした
空へ――
ではなく
光の中へ
兎の姿は消え
そこには雪だけが残った
しばらく、私は動けなかった
やがて
月は雲に隠れ
雪の光も弱まる
世界は、元の夜に戻っていった
足元を見ると
兎の足跡が残っている
だが、それは途中で途切れていた
月へ続くはずの場所で
私は、そっと息を吐く
白い息が、夜に溶ける
あれは、夢だったのか
それとも
月が雪の夜に見せる幻だったのか
答えは分からない
ただ一つ、確かなことがある
次に雪の夜
月が丸く澄んでいたら
私はきっと、また白兎を探すだろう
帰る場所を知っている
あの小さな背中を




