汽車と雪の夜
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
夜の駅は、音を失っていた
雪は音を吸い込み、線路も、ホームも、世界そのものも白く塗り替えてしまう
ポッポさんは、改札脇の小さな詰所に立っていた
古い制帽、使い込まれた外套
胸元の時計は、もう何十年も同じ刻み方をしている
――あと三分
彼はそう思いながら、線路の先を見つめた
闇の向こうから、まだ姿の見えない汽車を待つ目だ
この路線を走る汽車は一日に数本
それでも、雪の日も、嵐の日も、欠かさず走る
走らせる人間がいる限り、汽車は来る
遠くで、かすかな震えが伝わってきた
……ポゥ
低く、丸みを帯びた汽笛
それは夜に溶け込みながら、確かに生きている音だった
ポッポさんは、背筋を伸ばす
ホームのランプを確認し、信号灯を掲げる
その動きに、迷いはない
雪を押し分けて、黒い塊が姿を現す
鉄の身体から立ち上る白い息
蒸気と雪が混じり合い、まるで汽車そのものが夢を吐いているようだった
ガタン、ガタン
車輪がレールを叩く音は、子守唄のように一定だ
ポッポさんはその音を、若い頃から知っている
初めて制服を着た日のことも
夜通し除雪をした冬も
誰も降りない駅で汽車を見送った夜も
すべて、この音とともにあった
汽車はゆっくりと停まり、扉が開く
降りる人は、ひとりだけ
厚手の外套に身を包んだ老人が、深く頭を下げた
ポッポさんは、小さく会釈を返す
「ご苦労さまです」
それだけの言葉が、雪の夜には十分だった
再び汽笛が鳴る
ポゥ――
汽車は動き出し、闇の向こうへ溶けていく
白い世界に残るのは、レールの上の熱と、わずかな余韻
ポッポさんは、しばらくその場に立っていた
誰もいないホーム
降り続く雪
それでも、彼は信号灯を下ろさない
汽車が来る限り
それを迎え、見送る人間が必要だからだ
やがて、詰所に戻る前に、彼は空を見上げた
雪の向こうに、星がひとつだけ瞬いている
「……明日も、走るな」
誰にともなくつぶやいて
ポッポさんは、静かな足取りで灯りの中へ戻っていった
雪の夜
汽車は今日も、時間を運び
人はそれを、ただ誠実に受け取っている
それでいいのだと
ポッポさんは知っていた




