表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
364/402

彼女は、応えない

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

男には、話し相手がいた

彼女は、ほとんど言葉を発さない

それでも男は気にしなかった

「今日は寒かったね」

そう言って、男は彼女の前に湯気の立つカップを置く

彼女は黙って、微笑んでいる

返事がないことは

男にとって不安ではなかった

むしろ――安心だった

誰もが、何かを要求する

言葉を返せ、感情を見せろ、理解しろ、と

だが彼女は違う

ただそこにいて

男の話を遮らない

男は仕事から帰ると

必ず彼女の前に座った

今日あった些細な出来事

同僚の無神経な一言

昔、失敗したまま終わった夢

彼女は聞いている

男には、そう感じられた

否定しない沈黙

裏切らない距離

変わらない表情

それは、あまりにも完璧だった

男は次第に、外の世界を避けるようになった

人は変わる

昨日と今日で、言うことが違う

だが彼女は違う

昨日も、今日も

同じ場所で、同じ角度で

同じ微笑みを保っている

「きれいだ」

男は、何度もそう言った

言うたびに

その言葉が自分自身を落ち着かせるのが分かった

ある夜、男はふと気づく

――彼女は、瞬きもしない

一瞬、胸がざわついた

だが、すぐに首を振る

「疲れてるだけだ」

男は自分に言い聞かせる

疲れていれば

人は余計なことを考える

男は、彼女の髪を整えた

指先に伝わる感触は、少し硬い

「寒いからかな」

そう言って

男は彼女に毛布をかける

彼女は、相変わらず動かない

だが男には

それが「拒まない」という意思表示に思えた

翌朝、男は彼女をベッドに寝かせていた

壊れないように

落ちないように

部屋の中央には

ぽつんと空いた椅子

男は彼女の隣に横になり

囁く

「どこにも行かなくていい」

返事はない

だが沈黙は、優しい

その時

朝の光が差し込んだ

光は彼女の顔を照らし

男は、ようやくはっきりと見る

関節の継ぎ目

硝子の瞳

固定された微笑み

彼女は、最初から――

生きていなかった

男は、しばらく黙っていた

そして、そっと言った

「……やっぱり、君が一番だ」

動かないからこそ

裏切らないからこそ

変わらないからこそ

彼女は

世界で一番

愛に向いていた

男は、今日も話しかける

返事はない

だが沈黙は

昨日よりも、ずっと深かった

そして彼は

その静けさの中で

完全に、帰る場所を見つけた

――彼女は、人形だった


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ