月に触れた夜
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
わたしは、蛾。
名前なんてものはない。誰かが呼ぶことも、気に留めることもない、夜の影に紛れた存在。
でも、それでいい。わたしは、夜に生きている。
世界が静まるころ、わたしは目を覚ます。
風はひそやかに葉を揺らし、空には、丸い月が浮かんでいた。
それは、まるで空に開いたひとつの扉のようで。
わたしは、毎晩その光に引き寄せられる。
ふわり、ふわりと羽ばたいて、冷たい夜気に身を預けながら、ただその月を目指す。
人はこう言う──
「蛾は愚かだ。炎や光に惹かれて、焼け死んでしまう」と。
けれど、それがどうしたというのだろう。
わたしたちはただ、“遠い光”に恋をしている。
それが月でも、ランプでも、焚き火でも。
届かないと知りながら、触れようと飛ぶ、それだけのこと。
ある夜、霧が森を覆い、あたりが白く煙るような静けさに包まれた。
わたしは、月が見えない空を彷徨いながら、深く深く飛んでいった。
すると、湖のほとりに、一匹の白い蛾がいた。
まるで月の欠片のように透きとおったその羽。
わたしは、息を呑んだ。
「あなたも……月に恋したの?」
その蛾はふっと微笑んだように、風に乗って舞い上がった。
わたしもあとを追う。
ふたりの影が夜空に溶け、銀の星が羽に宿る。
やがて雲が裂けて、月が姿をあらわした。
その瞬間、わたしたちは月の光をすべて受け止めるように羽を広げ──
風に流されるように、天へと舞い上がっていった。
いつの間にか、地上ははるか遠く。
触れたような気がしたのだ。
ほんの一瞬でも、わたしの羽は、あの銀の光に──
“月”に、確かに触れたのだと。
わたしは、蛾。
誰に知られずとも、夜を生き、光を追いかける、ささやかなもの。
でも今夜だけは、自分が確かに輝いたことを、わたしは忘れない。
──あの夜、月は、わたしを見ていた。




