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大晦日、思い出した味

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

大晦日の夜

テレビはついているけれど、何をやっているのかは、あまり頭に入ってこない

歌と歓声と、年末特有の少し浮ついた空気だけが

自分とは関係なさそうに、部屋を流れている

ソファに沈み込み、ぼんやり画面を眺めていた、そのとき

「あっ……」

理由もなく、声が出た

「……そういや、年越しそば食べてない」

時計を見ると、もうかなりいい時間だ

毎年当たり前みたいに食べているのに

今年に限って、すっかり忘れていた

台所に立つ

冷蔵庫を開ける

天ぷらは、ない

まあ、予想通りだ

代わりに、卵が一つ

白くて、ずっしりしている

まるで、冷蔵庫の中で、ずっと待っていたみたいだった

「……これでいいか」

だしを温めると

昆布と鰹の匂いが、遅れて年末を思い出させる

蕎麦を茹で、手早く湯を切り、丼に盛る

熱々のだしを注ぎ、刻み葱を散らす

そして、卵

溶かさず、そのまま

殻を割り、つるん、と中央に落とす

黄身が、きれいに座った

テレビの音を背中に感じながら

箸を取る

まずは、そっと蕎麦だけをすする

ずるずる、と少し音を立てて

だしの旨みと、蕎麦の香りが

静かに喉を通っていく

悪くない

むしろ、これでいい

二口、三口すすったところで

箸の先で卵に触れる

黄身が崩れ

とろり、とだしに溶け出す

白身が麺に絡み

味が一段、丸くなる

「……ああ、これだ」

次は、七味唐辛子

とん、とん、と軽く振る

赤い粒が浮かび

湯気と一緒に、ぴりっとした香りが立つ

もう一度、すする

卵のまろやかさのあとに

七味の刺激

やさしくて、少しだけ強い

味が変わるだけで

蕎麦がもう一杯分あるみたいだ

気づけば、テレビからカウントダウンの声

最後の一口をすすり

だしを飲み干す

「ごちそうさま」

慌てて思い出した年越しそばだったけれど

その分、ちゃんとおいしかった

来年は、どんな年になるだろうなぁ、と

丼を空にしたまま、ぼんやり考える

うまくいくかもしれないし

たいして変わらないかもしれない

正直、よくわからない

でも

今年の終わりに食べた、この年越し蕎麦は

ちゃんとうまかった

それだけで

今は、十分な気がした。

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