ホイールローダー
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
ぼくのなまえは――ホイールローダー
大きなタイヤに、ぎざぎざのチェーンをまいて
前には、大きなバケット
どんな雪でも、ぐいっと持ち上げられる
ちょっと自慢の車なんだ
でも、みんなは ぼくのことを「除雪車」って呼ぶんだ
ほんとうのなまえを知ってる人は、ほとんどいないけど
べつに いいんだ
ぼくは、みんなの役に立てるのが うれしいから
ひるまは、ガレージで すやすやおねむ
でも よるになると、おじさんが ぼくのエンジンをかける
ぐおおおおおん……!
ぼくの心ぞうが ドキドキして、タイヤがゆっくりまわりはじめる
外は まっ白
やわらかい雪が、町じゅうを おふとんみたいに おおってる
風が ひゅうひゅう、屋根の上で 歌ってる
「ホイールローダー、今夜も頼むぞ」
「うん! まかせて!」
ぼくは 大きなバケットをぐいっと下げて
雪を押していく
ガガガッ、ゴロゴロッ
雪が音を立てて よけられていく
後ろをふりかえると、まっすぐな道ができていた
夜の道をつくるのって
ちょっと くすぐったい しあわせなんだ
でもね、ぼくは知ってる
このしごと、だれも見ていない
だって、みんな ぐっすり ねむってる時間だから
朝になると、大人たちは 窓を開けて言うんだ
「おっ、雪がなくなってる! これで会社行けるぞ!」
「よかったぁ、車が出せる!」
みんなの笑顔を見ると、ぼくもうれしくなる
でもね、外から ちいさな声も聞こえる
「せっかく ゆきがいっぱいだったのに……」
「これじゃ そりできないよ……」
「学校、休みにならないじゃん……」
子どもたちは かなしい顔をしてる
ぼくは、ちょっと胸がチクッとする
ごめんね、でも、みんなが 困らないようにするのが ぼくの仕事なんだ
夜の雪は、とってもしずか
風の音も、町の声も、ほとんど聞こえない
聞こえるのは、ぼくのタイヤがチェーンをきしませる音だけ
ギュル、ギュル、ゴロゴロ……
その音はね、ぼくにとって「がんばってる音」なんだ
ときどき ぼくは、空を見上げる
雪のむこうで、うすく光る月が見える
ぼくの おともだち
「ねぇ、お月さん
今日も、ぼくが道をあけたよ
大人も 子どもも、ちゃんと歩けるよ」
すると お月さんは、やさしい顔で、ぼくを照らしてくれる
まるで「よくやったね」って言ってるみたいに
朝が近づくころ
ぼくのタイヤは雪でまっ白
おじさんは コーヒーをのんで
「よし、今夜もいい道だ」って言う
ぼくは ちょっと はずかしくなって
でも うれしくて、ライトをぴかっと光らせる
だれも見てなくても
ぼくは知ってる
だれかの「行ってきます」と
だれかの「ただいま」を つなぐ道をつくってることを
ガレージにもどると
ストーブの音が ポコポコしてる
おじさんが ぼくのタイヤを なでてくれる
「ホイールローダー、今日もありがとう」
「うん。ぼく、また がんばるね」
ぼくは まぶたのかわりに、ライトを ちょっとだけ 光らせた
また夜がくる
雪が しずかに おちてくる
ぼくのエンジンが、ゆっくり 目をさます
「さあ、また みんなの あしたのために――」
ぼくは ひとりで 走りだす
だれも見てなくても、ぼくは知ってる
雪の向こうに、きっと みんなの笑顔があることを
――ぼくは道をつくる
だれかが「おはよう」って言えるように
雪が消えても、ありがとうは ちゃんと残るんだ




