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深夜のコインランドリー

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

 午前一時過ぎ

 国道沿いのコインランドリーは、まるで季節から切り取られた箱のように光っていた

 自動ドアはなく、薄いガラス戸を押すと

 乾燥機の唸りがいっせいに耳へ流れ込んでくる

 ゴウン、ゴウン、と低い回転音

 それは心臓の音に少し似ていた

 外は真冬だ

 吐く息は白く、ポケットの中の指先は感覚がない

 けれど、この建物の中だけは、奇妙なぬくもりがある

 彼は洗濯物の入った袋を床に置き

 一番端の乾燥機に放り込んだ

 硬貨を入れる

 カチャン、という音がやけに大きく響く

 回り始めたドラムの中で

 シャツやタオルが絡まり、ほどけ、また絡まる

 人生みたいだな、と彼は思った

 誰かに話すほどのことじゃない

 ただ、そんな気がしただけだ

 ベンチに腰を下ろすと

 自販機の明かりが床に長い影を落としている

 古い雑誌が一冊、誰かに忘れられたままだ

 深夜のコインランドリーには

 人の「途中」だけが集まってくる

 仕事帰りの作業着

 引っ越し前の布団

 喧嘩のあとに洗われた服

 もう戻らない部屋の匂い

 どれも語られないが

 回転するドラムの中で、確かに存在している

 彼はスマートフォンを見る

 通知はない

 誰にも呼ばれていない夜

 それでも、ここにいると不思議と落ち着く

 乾燥機の熱が

 冷えた心臓を少しだけ緩めてくれるからだ

 ふと、隣の乾燥機が止まる

 ガコン、という音

 誰もいないのに

 ひとつの時間が終わったような気がした

 彼の乾燥機も、やがて止まる

 扉を開けると

 洗い立ての布は湯気を立て

 指先にじんわりと温度を残す

 そのぬくもりを胸に抱えて

 彼は袋に詰め直す

 外へ出ると

 冬の空気が一気に頬を刺した

 振り返ると

 コインランドリーは何事もなかったように光っている

 誰の夜も、誰の孤独も

 すべて洗い流したあとで

 彼は襟を立て、歩き出す

 この冬が終わるころ

 今日のことはきっと忘れているだろう

 それでもいい

 深夜のコインランドリーは

 思い出になるために存在している場所じゃない

 ただ

 冷え切った夜を

 もう一晩だけやり過ごすための

 小さな灯りなのだから

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