ぬいぐるみの王国
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
雪の夜
古い屋根裏の隅で、
一体のぬいぐるみが目を覚ました。
丸い目、綿の体、縫い跡のほつれた耳
名前は――モコル
かつて、ある女の子の一番の友達だった。
けれど、女の子はもう大人になって、
この家には住んでいない。
モコルはただ、
壊れかけのオルゴールの音を聴きながら夜を過ごしていた。
その夜、風が不思議な音を運んできた。
「――モコル…モコル…助けて…」
誰かが呼んでいる。
懐かしい、あの子の声に似ていた。
「……帰ってきたの?」
モコルは小さな足で歩き出した。
けれど屋根裏の扉は閉ざされている。
その時、窓の外に一筋の光が差した。
雪の中に浮かぶ、青く輝く蝶
「あなた、まだ歩けるのね」
蝶が微笑んだ。
「私は“夢の案内人”
あなたの“心の糸”が、まだ温かいから来たの」
「……あの子に、会えるの?」
「ええ。けれど――
行くには“ぬいぐるみの王国”を通らなくちゃ」
モコルが蝶に導かれて歩くと、
屋根裏が少しずつ光に包まれていった。
積もった綿ぼこりが星になり、
壊れた玩具たちが目を開ける。
そこは――
ぬいぐるみの王国
忘れられたおもちゃたちが暮らす、
優しくて少し寂しい世界だった。
「ここにいるぬいぐるみたちは、
“誰かを想い続けた心”で動いているの」
蝶が言った。
モコルはふと、城の塔の上を見た。
そこには光る糸玉が浮かんでいた。
「――あの糸を辿れば、君の子の夢へ帰れる」
モコルが塔に向かう途中、
裁縫道具でできた兵士たちが立ちはだかった。
「通すわけにはいかない
王国の糸は、もうほどけかけているのだ」
モコルは胸を張った。
声は震えていたけれど、瞳はまっすぐだった。
「だったら……私の綿を分けてあげる
この国の心が、まだあたたかくなるように」
モコルの体から、少しだけ綿が零れた。
それは光の粉になって、兵士たちの目に涙を生んだ。
「行け!忘れられぬ想いの子よ!」
兵士たちは道を開けた。
そして、モコルは塔を登った。
塔の上
天井のない空の向こうで、
光の糸が風に揺れていた。
それは、あの子の夢へと繋がる“想いの糸”
モコルはそっと、手を伸ばした。
「……また会いたいな」
その瞬間、糸がふわりと輝き、
世界がやさしく回り始めた。
モコルはまぶしい光の中で、
小さな声を聞いた。
「モコル……ありがとう
小さいころの私を、覚えていてくれて」
涙のような雪が舞った。
その一粒一粒が、
温もりの記憶を運んでいた。
目を覚ますと、モコルは屋根裏にいた。
雪の外に光が差し、
部屋の隅には――
新しいぬいぐるみが置かれていた。
同じ形、同じ色、同じほつれ
けれど、柔らかくて新しい
そのぬいぐるみの胸には、
小さく“モコル”と縫われていた。
モコルは静かに微笑んだ。
もう声は出なかったけれど、
心はあたたかかった。
窓の外、雪がやみ、
光の蝶がひらりと飛んでいった。
「ぬいぐるみの王国」はもう見えない。
でも、その優しさは残っている。
棚の上で眠るモコルの顔は、
ほんの少し、笑っているように見えた。
誰かを想い続ける心が、
この世界をまだ温めている。




