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のんびり商店街のズレた時間

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

商店街の朝は、いつも少し“遅い”

豆腐屋ののぼりは風にのんびり揺れ、八百屋の主人はまだ店先でラジオ体操

時計屋の古い振り子時計はいつも5分遅れていて

パン屋のおばあさんは毎朝コーヒーを飲み終えてからでないと釜に火を入れない

買い物に来る人は、だんだん減っていった

商店街のすぐ隣には、ピカピカの大手チェーンのスーパーが建ち

朝から効率よく客をさばいている

若い主婦たちも、サラリーマンたちも、いつしかそのまぶしい自動ドアの向こうへと

足を向けるようになった

「最近はみんな、早くて安いのが好きだからねぇ」

豆腐屋のじいさんが笑いながら言った

「うちらのリズムは、ちょっと時代に合ってないのかもねぇ」

八百屋のおばちゃんも肩をすくめた

どこか寂しげな空気が、商店街全体を包んでいた


そんなある日の午後、空がみるみる暗くなった

ごろごろと雷鳴が鳴り響き、突然、チェーン店のある一帯が停電に見舞われた

自動ドアはぴたりと閉まり、エスカレーターは止まり、店内は真っ暗

人々は戸惑い、あちこちでざわめきが起こった

そのときだった

商店街の一角から、ふわりとオレンジ色の灯りが漏れた

豆腐屋の軒先にはガスランプ、八百屋には古い提灯、パン屋の窓辺には蝋燭が灯されている

まるで昔の縁日のような、柔らかく揺れる光だった

「うわ、こっち明るいぞ!」

「なんだかあったかいね……」

停電で行き場をなくした人々は、自然と商店街へと流れ込んでいった

店主たちは慌てるでもなく、いつもの調子で店を開け始める

豆腐屋のじいさんは、昔ながらの木箱から湯気を上げた豆腐を切り分け

八百屋のおばちゃんは、ちょうど熟れ頃のトマトを大きな声で売り始める

パン屋のおばあさんは、炭火でゆっくりと焼き直した丸パンを紙袋に詰めて手渡した

「時間がかかってすまんねぇ」

「いいんですよ、その分おいしそうだし」

人々は待ちながら、自然と顔を見合わせて笑い合った

どこからともなく、ストリートピアノのラグタイムが響き始める

少年が商店街の片隅にある古いピアノを叩いているのだ。

ズレたテンポに合わせて、八百屋のおばちゃんが手拍子をし

子どもたちが輪になって踊り始めた


夜になっても、停電は復旧しなかった

チェーン店の真っ暗なガラス張りとは対照的に

商店街は灯りと笑い声であふれていた

おでんの匂い、焼きたてパンの湯気、甘い果物の香り

──ゆっくりとした時間が、人々の心に染み込んでいく

「急がなくても、いい時間ってあるんだな」

若いサラリーマンがぽつりと呟いた

その隣で、買い物袋を抱えた主婦が笑顔で頷いた

「うん、なんだか昔に戻ったみたい」


翌朝、停電は解消された

チェーン店も再び明るくなり、人々はいつものように足早に通り過ぎていく……

──かと思いきや、その日から少しだけ、商店街に立ち寄る人が増えた

誰もが知ってしまったのだ

この“ズレた時間”にしかない、心の余白とあたたかさを

パン屋のおばあさんは、今日ものんびりコーヒーを飲んでから釜に火を入れる

そのゆったりとした所作の奥に、昨夜見た笑顔が重なる


ラグタイムピアノは今日もどこかで鳴っている

少しズレたリズムが、人々の心を柔らかくほぐしていく

商店街の上空には、朝日とともにゆっくりとした時間が流れていた


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