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逆さまの劇場

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

その夜、街外れの古い芝居小屋に、不思議な人だかりができていた。

レンガ造りの外壁にはひびが走り、軒先のランプはラグタイムのように

わずかにズレたリズムで灯りを瞬かせている

看板にはこう書かれていた

──《一夜限りのスペシャルステージ ようこそ、逆さまの劇場へ》

客席は満員だった

学生、会社帰りのサラリーマン、買い物袋を抱えた主婦

杖をついた老人……誰もが今夜の芝居を心待ちにしていた

舞台上には緞帳が降ろされ、ざわめきがラグタイムのイントロのように膨らんでいく

突如、館内の明かりがふっと落ちた。

そして緞帳が上がる──だがそこに立っていたのは、なんと観客たち自身だった

客席に座っていたはずの人々が舞台に立ち、舞台に立っていたはずの役者たちは

いつの間にか客席で座って拍手を送っている!

「えっ……ちょ、なんで私がここに!?」

「おいおい! 舞台の上じゃないか!」

観客たちは大混乱。舞台上では、サラリーマンがマイクスタンドを持って固まり

学生は舞台袖に逃げようとし、老人は眼鏡をくいっと上げて「どういうことだね?」と呟いた

舞台の奥から軽やかなラグタイムピアノが鳴りはじめた

司会者らしき男が、客席(つまり役者席)から立ち上がり、にやりと笑って声を響かせる

「さあ! 観客諸君、今宵は君たちの番だ! 演じる準備はいいかい?」


最初は混乱と失敗の連続だった

主婦がセリフを噛み倒し、学生はステージ上で転び

サラリーマンは台詞の代わりに「えーっと…」を連発

観客席の役者たちは、指笛や拍手でそれを煽るように楽しんでいる

舞台と客席の立場が逆転した瞬間、芝居小屋全体がひとつのジャムセッションのようになった

誰かがギターを弾き始め、別の誰かが即興で踊り出す

楽器がなくても、足踏み、手拍子、声……あらゆる音が混ざり合っていく

ラグタイム特有の「ずれた拍」が、失敗と笑いを心地よく包み込んだ


やがて、舞台の真ん中に、ひとりの少女が立った

髪を後ろでまとめ、少し緊張した面持ち

「……わ、私、やってみたい!」

その声に、場内が一瞬静まり返った

少女は深呼吸をひとつして、両手を広げる

まるでオーケストラの指揮者のように腕を振ると──

誰かが足でリズムを刻み始め、主婦がハミングを重ね

学生が妙なダンスで合いの手を入れる

サラリーマンの低音ボイスがベースのように響き

老人は杖で床を叩いてリズムをとった

それはいつしか、ひとつのハーモニーになっていた

失敗だらけだった即興は、ズレが重なって美しいリズムを生み出し

客席の“元役者”たちも思わず立ち上がって拍手を送る


フィナーレ。

少女が一歩前に出て、舞台の中央で深々と頭を下げた

「みんな、ありがとう!」

客席も舞台も関係なく、全員が拍手を送り合う

まるで、そこに境界などなかったかのように──

その瞬間、天井から金色の紙吹雪が舞い、ラグタイムのフィナーレが鳴り響いた

緞帳がゆっくりと下り、芝居小屋は静寂に包まれる


外に出ると、夜の街は不思議なほど静かだった

しかし、人々の心の中には、さっきまでの笑い声と拍手のリズムが余韻のように残っていた

「観る人も、演じる人も、同じ舞台にいるんだな」

誰かがそう呟いた

その声に、みんなが頷き、夜風にラグタイムの旋律が溶けていった

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