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荒廃した宇宙と漂う者たち

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

宇宙は音を持たない

けれど、この空虚は決して静寂ではなかった

聞こえるのは、かつてここで生きた者たちの呼吸の残響

砕けた鉄骨のきしみ、そして漂う残骸が奏でる低い唸り

廃墟と化したオービタル・ステーション

ネオンの光はすでに絶え、パネルは破れ、ガラスは粉々に散って宙を漂う

かつて人々が行き交った街路は、今や無音の墓標に変わっていた


そこを、一人の男が歩いていた

黒いコートの裾が無重力に揺れ、手には古ぼけたリボルバー

艶を失った金属の肌は、長年の修羅場を潜り抜けてきた証のように鈍く光る

足を進めるたび、錆びた鉄骨が低く鳴った

その音は心臓の鼓動に似て、やがて近づく戦いのイントロダクションのようでもあった

そして、最初の一音が打ち鳴らされた


閃光。乾いた銃声

火を噴く銃口はドラムのスネア、跳ね返る弾丸はシンバルの響き

敵の影が飛び出すと

ステーションは一瞬にしてセッション会場へと変貌した

鉄骨を蹴り、無重力を利用して宙を舞う

足音はリズムギター、ガラスの破片は散りゆくピアノの鍵盤

敵の放つ弾丸がバスドラムのように重く響き

返す一撃がホーンセクションの鋭い叫びを生み出した

戦いは即興だった

計算も台本もない。ただ互いの呼吸と衝動が絡み合い

リズムを刻み続ける

銃声の隙間に訪れる沈黙さえ、ひとつの休符として宇宙に刻まれた

敵を一人、また一人と倒すたび、男の動きは研ぎ澄まされていく

黒い瞳は炎を映し、コートの裾はまるで舞台衣装のように翻った

即興のセッションは激しさを増し、撃ち交わす音がステーション全体を振動させた

しかし、すべての音はやがて終わりを迎える


最後の敵が倒れた瞬間、宇宙は再び沈黙に閉ざされた

残るのは、漂う煙と焦げた鉄の匂い

男は壁にもたれ、ポケットから一本の煙草を取り出した

火を灯すと、赤い小さな光が夜空の星と共鳴した

紫煙は緩やかに宙を漂い、やがて割れた窓から真空へと吸い込まれていく

仲間たちはもういない

笑い声も、怒鳴り声も、酒場の音楽も、すべては失われた

それでも男の耳には、確かに音楽が響いていた

今しがたの戦いが生み出した、荒削りで、哀しく、美しいブルースが

鉄骨が軋む低音は、まるでウッドベース

ガラス片の震えはピアノの残響

そして心臓の鼓動は、確かにドラムのビートを刻んでいた

男は煙を吐き、低くつぶやいた

それは誰に向けられた言葉でもなく、この虚無に残るすべての魂への弔いだった


“See you, space cowboy.”

紫煙は星々の間に消え、残ったのはレクイエムの余韻だけ

宇宙は再び無音に戻ったが、その沈黙は音楽に満ちていた

それは、終わりを告げるブルースであり

また新しい即興の始まりを告げる合図でもあった


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