ウォーターメロンマン
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
秋の風が冷たくなり始めた夕方。潤は商店街を歩いていた
財布は軽く、ポケットの中には小銭が数枚だけ。昼食を抜いて
コンビニで立ち読みをして時間を潰したが、空腹は誤魔化せない
「……金ねぇなぁ」
ため息が白く混じり、石畳に落ちた。アルバイトのシフトは減らされ
研究のための教科書代はかさみ、友人たちのように遊ぶ余裕などない
頭の中で計算しても、来月の家賃を払えるかどうかさえ危うかった
そんなとき、果物屋の前から不思議なリズムが流れてきた
「ポン、ポン、ポポン!」
軽快に跳ねるピアノと口笛。耳を疑った。だが、これは確かに聴いたことのある旋律
──ハービー・ハンコックの《Watermelon Man》
潤の足は自然と止まった
リズムが身体を突き動かし、さっきまで鉛のように重かった気分が
ふわりと軽くなる。まるで、目の前に積まれたスイカの山が笑いかけてくるように
果物屋の店主が潤に気づき、豪快に笑った
「おう、兄ちゃん! 腹減ってるんだろ? 余りもんだけど、食うか?」
差し出された皿には、大ぶりに切られたスイカ。潤は迷わず手を伸ばし
かぶりついた。甘い汁が口いっぱいに広がり、乾いた喉を潤す
「……うまっ!」
思わず声が漏れる。種を吐き出す感覚さえ、子どもの頃の夏休みを思い出させた
曲は続いていた。ピアノは跳ね、ベースは腹の底を揺らし、リズムは歩調を軽快にする
潤の脳裏には、かつて祖母の家の縁側でスイカをかじり、
友達と種飛ばし競争をした記憶が蘇る。金なんてなくても、あの頃はただ楽しかった。
「ポン、ポン、ポポン!」
曲のテーマが再び商店街に響く。通りかかった子どもが真似して手拍子を打ち
主婦が笑い、通行人がリズムに足を揺らす。商店街全体が小さなライブ会場になった
潤はスイカを頬張りながら、ふと思った
「……金なくても、音楽とスイカがあればなんとかなるんじゃねぇか?」
笑いながら自分で呟き、肩の力が抜けていく
果物屋の親父が奥から大玉を一つ持ち出してきた
「持ってけ、兄ちゃん! どうせ売れ残りだ」
どん、と潤の腕に渡されたスイカはずしりと重かった。抱え込んだ瞬間
リズムに合わせて身体が揺れた。まるで酔っぱらったように足取りがふらつく
周囲の視線も気にせず、潤は大声で叫んだ
「スイカで大儲けだぁあ! ヒャッハーー!」
子どもたちは拍手し、大人たちは腹を抱えて笑う
果物屋の親父は「調子のいいやつだ」と肩を叩き
潤は重たいスイカを掲げながら商店街を踊り歩いた
その夜、潤の部屋には冷えたスイカが転がり、腹も心も満たされていた
──そして耳の奥ではまだ、《Watermelon Man》のリズムが鳴り続けていた




