カメレオン
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
秋の風が吹き抜けるキャンパスの並木道
黄色や赤に染まった葉がカサカサと音を立て
足元を覆っていた。拓海はその中をうつむいて歩いていた
大学院入試を控え、将来の選択に迷い続けている
研究者を目指すべきか、就職に舵を切るべきか
それともまったく違う道を探すべきなのか。どの答えも胸にしっくりこない
「俺はいったい、何者になれるんだろう……」
呟きは秋風にさらわれ、消えていった。ベンチに腰を下ろすと
ポケットから取り出したイヤホンが勝手に音を流し始めた
低音が唸るように鳴り、奇妙にうねるベースラインが耳をつんざく
《Chameleon》
ハービー・ハンコックのシンセとベースが、秋の静けさを切り裂いた
ドゥーン、ドゥーン、ドゥドゥドゥーン──反復するリフが心臓の鼓動に重なり
拓海の視線はいつの間にか空へと向かっていた
青空に高くかかる雲、その色合いは刻一刻と変化している
白から薄橙へ、やがて夕暮れを迎えれば紫へと
「カメレオン、か……」
曲はさらに広がり、自由自在に形を変えていく
シンセが跳ね、ドラムが細かく刻み、ベースは地を這うように動く
拓海の脳裏には、さまざまな未来の自分が次々に映し出されていった
黒いスーツを着て会社に立つ自分
海外で新しい言葉を学び、見知らぬ街を旅する自分
あるいは仲間とステージに立ち、音楽に身を委ねている自分
そのどれもが「仮面」のようで、「本当の自分」ではないように見える。だが曲は言う
「仮面の下にあるものもまた、お前自身じゃないか?」
ベースラインがうねり続ける
拓海は深く息を吸った。変わり続ける空も、落ち葉も
そして音も、どれひとつとして同じ形を保ってはいない
だからこそ美しい。だからこそ生きている
「そうか……俺も変わっていいんだ。何にでもなれるんだ」
ベンチの隣に座った女子学生が、拓海のイヤホンから漏れる音に気づき
足を小さく揺らした。彼女は笑いながら言った
「その曲、いいですね。なんだか秋空に合う」
拓海もつられて笑った。これまでずっと重たかった胸の奥が
ほんの少し軽くなった気がした
曲は再び最初のテーマに戻り、ドゥーン、ドゥーンと低音が響く
拓海はノートを取り出し、大きく書き記した
──「なんにでもなれる」
夕暮れのキャンパスに、赤く染まった空と落ち葉の音が重なる
孤独や不安はまだそこにある。けれど、カメレオンのように変わり続ける勇気を持てば
どんな色にも馴染める
秋風に舞う葉を見送りながら、拓海は小さく笑った
「……よし、俺もやってみよう」
その瞬間、《Chameleon》のリズムは彼の歩調そのものになっていた




