表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
204/402

消えた譜面

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

古びた家の書斎

棚の上に積まれた楽譜をめくると、一枚だけぽっかりと欠けている

それは老音楽家・俊平が、若き日に愛する人へ捧げた曲の譜面だった。

孫の悠は首をかしげる

「おじいちゃん、その曲、どこに行っちゃったの?」

俊平はすぐには答えなかった。

だが、胸の奥に流れる旋律はまだ消えていない

まるで忘れられたテーマが、再び演奏の機会を待っているかのように

「昔な、あの曲を初めて演奏した夜があったんだ」

俊平の声は、ウッドベースのように低く温かい


若い頃、小さなクラブで仲間とセッションをした

その夜、観客席にいたのが後に妻となる人だった

彼は即興のフレーズを織り交ぜ、未完成のメロディを紡いだ

「拍手をしてくれたのは、あの人だけだった」

俊平は遠い目をする

「でも、それで十分だった。

あの夜から、その曲は僕にとってただの音楽じゃなく、愛そのものになったんだ」

年月は流れ、仲間も妻もすでにいない

最後に残されたのが、あの譜面――だが今は消えてしまった。

悠はしばらく黙っていたが、やがて笑顔で言った

「だったら僕と一緒に弾こうよ、おばあちゃんに捧げた曲なら、心に残ってるはず」

その言葉に俊平の胸が熱くなる

まるでトランペットが高らかにソロを吹き上げるように、閉じていた心が解き放たれた

二人は家じゅうを探し回ったが、譜面はどこにもなかった。

だが悠がピアノの前に座り、祖父の口ずさむ旋律を追いかけると、不思議なことが起こった

忘れかけていた音が、記憶の奥から次々と立ち上がり、空白の五線紙を満たしていったのだ。


俊平は孫の隣に座り、震える指で鍵盤を叩く

二人の音はぎこちなくも重なり合い、やがて消えた曲が蘇っていく

譜面はなくとも、旋律はここにある

音楽とは紙ではなく、記憶と心に宿るもの――俊平はそのことを確信した。

演奏が終わると、悠は誇らしげに笑った

その笑顔に、俊平は亡き妻の面影を見た

「ありがとう……やっと、もう一度聴けたよ」

老音楽家の頬を、ひとすじの涙が伝った

夜は静まり返り、二人の奏でた旋律が余韻となって部屋を満たした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ