ぼくの名前は、自由研究
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
ぼくの名前は、自由研究。
毎年、夏休みになると、突然子どもたちの前に現れる──そういう宿命を背負った存在だ。
はじめてこの国に呼ばれたのは、戦後間もない頃だった。
夏休みの学びをもっと深く、自由に探求してもらいたい。
そんな願いから、教育現場に加えられた“ぼく”は、やがて全国の小学生の宿題の定番として、定着していった。
──でもね、ぼくは、誰からもあまり好かれてない。
「えー、自由研究とかめんどくさ〜い」
「何やったらいいのか、わかんなーい」
よく言われる。泣きながら作る子もいた。
ネットのテンプレートで済まされることも増えたし、正直ちょっと、落ち込むこともある。
……でも、たまに、いるんだ。
ぼくのことを、心から楽しんでくれる子が。
たとえば、あの子──ヒロくん。
ヒロくんは、小学4年生の夏、ぼくのことを“ひとつの冒険”として見てくれた。
「セミの羽化ってさ、実際に見たことないんだよな……」
ある夜、ヒロくんは虫かごと懐中電灯を手に、家の近くの公園へ向かった。
お母さんには「ちょっと散歩!」とウソをついて。
暗がりの中、木の根元でじっと息を潜めるヒロくん。
すると、静かに地面が盛り上がり、土の中から茶色い幼虫が這い出してきた。
「うわっ……ほんとに出てくるんだ……!」
セミの幼虫が木を登る。
じっと止まる。背中が割れて、白い体が現れる。
ヒロくんは、汗を拭きながらも夢中で観察した。
時間はかかったけど、彼は最後まで見届けた。
朝方、帰ってきたヒロくんは、真っ先にぼくに記録を書きつけた。
──『夜のセミの羽化を見て、ぼくは“生きてる”ってすごいと思った』──
それが、ぼくの、最高の瞬間だった。
もちろん、発泡スチロールで火山を作る子や、ペットボトルで風力発電を試す子もいた。
おじいちゃんの手伝いで野菜を育てた子。
自由研究のはずなのに、泣きながら「わかんないよぉ」ってやってた子もいたっけ。
でもいいんだ。
ぼくは、完成度じゃない。君の“心の自由”に出会いたくて生まれてきたんだから。
──時が経ち、ヒロくんは大人になった。
ある夏の日、彼はふと、段ボールの奥から一冊の自由研究ノートを見つけた。
あの夜の羽化の記録。ふにゃふにゃの文字。つたない観察図。
ページをめくるたび、彼の顔に笑みが浮かんだ。
そしてぽつりと、こうつぶやいた。
「……あの夏のぼく、すげぇじゃん。オレ、ちゃんと見てたんだな、命を」
そんな言葉を聞けるだけで、ぼくは本望なんだ。
もう会えないかもしれないけど、
またいつか、誰かの心に「自由な探究心」が芽生えるなら、
ぼくは何度だって、夏に現れる。
──ねぇ、今年の君は、何を見つける?
ぼくの名前は、自由研究。
君と出会える夏を、ずっと待ってるよ。




