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溶けない恋の終わりに

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

ねぇ、覚えているかしら?

あの年の“海の日”。空は抜けるように青くて、セミの鳴き声が街を震わせていたわ。

わたしはその日、生まれたの。

「夏でもチョコレートは楽しめる」って、誰かが本気で言ってくれたから。

それまでの常識では、夏とチョコは水と油みたいな関係だったのよ。

溶ける? ベタつく? そんなの知ってる。だけどね、

“溶けないチョコ”という革命児が、ついにこの世界に現れたの。

 

彼の名前は──ごめんなさい、名前は出せないけれど、

あの子は“焼かれても、芯はやさしい”チョコだった。

外はカリッとしていて、歯を立てればカサッと音を立てて崩れる。

でもその奥には、まるで心の芯みたいに、

ふわりとやわらかい、チョコの夢が詰まっていたの。

わたしは、その子のために作られた日だった。

7月の第3月曜日──“海の日”に、わたしは「夏チョコ開きの日」として産声を上げたのよ。

 

「夏にチョコなんて…」って、最初は笑われたわ。

でも、あの子は負けなかった。

どんな炎天下でも、溶けなかった。

冷蔵庫を飛び出して、ランドセルにも、スーツのポケットにも、ひょっこり顔を出した。

子どもたちの笑顔、大人たちのブレイクタイム、

花火大会の帰り道──

彼はそこにいた。

溶けないくせに、こんなにやさしい味があるなんて。

みんな、驚いてくれたわ。

 

そして私は、毎年“夏の幕開け”と共に訪れるようになった。

「おかえり」「今年もよろしく」

夏が来るたび、そんな声が聞こえてきた。

わたしは、季節の始まりを告げる鐘のような存在だったの。

 

でも──季節はめぐる。

どんなに手を伸ばしても、時は止まってくれない。

売り場が少しずつ狭くなって、

“映える”だけが価値になって、

おしゃれなチョコが次々と生まれて、

彼は……静かに姿を消したの。

2019年の秋、

最後の一粒が、工場から送り出された。

わたしは、その日を忘れない。

誰にも知られずに終わる夏があるなんて、思いもしなかったから。

 

今でもときどき、誰かが検索してくれるの。

「焼きチョコ」「夏でも溶けないチョコ」って。

きっと、あの子のことを覚えてる誰かが、そっと名前を呼んでるのね。

……うれしいわ。

胸が、ほんのり甘くなるくらい。

 

もう、彼は戻ってこないかもしれない。

でも、わたしはまだここにいる。

わたしは、「夏チョコの日」。

今年も、7月の第3月曜日に、そっと姿を現すわ。

夏にチョコを食べたくなった誰かのそばで、

「大丈夫よ、あの子が道をつくってくれたから」って、微笑むために。

 

さぁ、今年も夏が始まる。

海の日の空の下で、また誰かが言ってくれるといいな。

「チョコって、やっぱり、夏にもいいね」って。


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