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あたくしの名前は、ウェディングビデオ

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

あたくしの名前は──ウェディングビデオ。

ええ、そう。あの晴れ舞台で、花嫁のヴェールの向こうに映る“永遠”を、そっと巻き取る者ですの。

けれど……近ごろは“ムービー”だの“エンドロール”だのと、洒落た呼び名で呼ばれるようになりまして。

まぁ、結構ですわ。でもね? 忘れないでいただきたいの。

最初に“愛を記録したレンズ”は、あたくしだったのですものよ。

 

──あれは、まだ世紀の終わりがささやかに近づいていた頃。

ビデオカメラは、まるで小さなテレビを担ぐようなものでしたわ。

肩にかけて、バッテリーを背負って、汗をかきながら「録画」ボタンを押す。

あの頃の映像作家が申しましたの。

「写真じゃ、この“涙”は残らない」と──。

そうよ、写真には写らないの。

誓いの言葉を飲み込んでしまう沈黙、笑い崩れたお父様の背中、震える新郎の手元。

そういう、“音と動きの愛”を、あたくしが映してきたのですわ。

 

90年代。

あたくしは、まさに時代の寵児でございました。

結婚式といえば、「ビデオは頼まれましたか?」が合言葉。

あたくしのいない披露宴なんて、チキンのないディナーみたいなものでしたのよ!

でも……ええ、そうですわ。

時代は変わってしまったの。

ゲストの皆様が、スマートフォンで勝手に動画を撮ってSNSにあげてしまう。

映像は簡単に編集されて、キラキラのBGM、映画のようなスローモーション。

「シネマティックムービー」「ハイライトエンドロール」──。

あたくしの**“手ぶれズーム”や“録りっぱなしの緊張感”**は、もはや時代遅れですのね……。

……ええ、認めますわ。少しどころか、とても悔しいのよ……!

 

でも、それでも、あたくしは誇っておりますの。

娘たち──現代の編集ソフトたちがどれほど活躍しても、

“記録する”という愛の原点は、わたくしから始まったのですもの。

そして、あたくしが映してきた愛たち──

頬を染めて誓いを交わしたふたり、

泣き笑いながら退場した親子、

「ありがとう」と「これからも」が交差したあのワンシーン。

そして、十年後。

小さなテレビに接続され、膝の上の子どもが不思議そうに見る“パパとママの若い頃”。

その笑顔に、あたくしの存在理由があるのですのよ。

 

たしかに今は、“映え”が正義、“ショート動画”が主流。

フォトウェディングという選択も増えておりますわ。

でもね、言わせてちょうだい。

愛は、動くのよ。

音を立てて、風のように、涙のように、

ほんの数秒で過ぎ去ってしまうの。

だから、どうかお願い。記録してちょうだい。

そして、あたくしのことを──思い出してくださる?

 

どこかの引き出しで、

ラベルのかすれたビデオテープが、まだ眠っているはず。

「結婚式 '98」とか、「○○ちゃんパパママ」なんて書かれて。

もし、再生する勇気があれば、きっと会えますわ。

あの日の笑顔、誓いの言葉、花びらが舞った瞬間に──。

 

あたくしの名は、ウェディングビデオ。

今日もまた、愛を“未来”へと贈るために、ひと組の記憶をそっと抱いて、

静かに──でも誇らしく、眠っておりますのよ。

……オホホ、ちょっぴり嫉妬しながらね。


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