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ページの向こうで、待ってる

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

オレは、物語を生きる紙の戦士。

誰が呼んだか、雑誌でも単行本でもねぇ、**“漫画本”**ってやつだ。

背中をホチキスで止められたこの体に、夢と希望とバトルをぎっしり詰めて。

少年の手に、少女の胸に、あの日のオレたちは確かにいた。

ページをめくるたび、心が走り出してたんだ。

 

昔の話をしようか。

オレがまだ駄菓子屋に並んでいた頃。

5円玉を握りしめた子どもたちが、目を輝かせてやってきた。

「明日も続きが気になる!」「主人公、死んじゃうのかな!?」

そう言ってくれるだけで、オレはこの上ない喜びを感じていた。

だってさ、物語ってのは、“待つ”ことができるから美しいんだ。

 

テレビが出てきて、アニメになって、ゲームになって、

やがて、画面をシュッと指でなぞるだけで読めるようになった。

“スクロールするだけ”の物語に、オレたちの仲間はひとり、またひとり消えていった。

便利さの陰で、誰かが忘れられていく。

でも、忘れちゃいけないんだ。

この世界には、「描く」という奇跡を信じていた人がいたことを。

 

あの人さ──

白衣を着て、丸いメガネをかけ、机に向かって夢を削っていた。

オレたちの世界を開いた、最初の開拓者。

彼が生み出したのはただの“絵物語”じゃない。

命が燃える冒険だった。

 

その背中を追いかけて、たくさんの物語が生まれた。

ギャグも、恋も、絶望も、笑いも。

オレの体に描かれたインクには、全部詰まってる。

人間の“好き”ってやつが、全部。

 

でもさ、いつしか時代は変わる。

タブレット、スマホ、電子書籍。

「紙の漫画?場所取るし、重いし、かさばるじゃん」

そう言われるたびに、仲間たちは段ボールの奥に追いやられていった。

オレ? もちろんそこにいるさ。

ちょっと埃っぽくて、表紙も色あせてきたけど――

まだここにいる 。

 

ある夏の午後のことだった。

ひとりの男が、押し入れをがさごそと探って、オレを見つけ出したんだ。

 

くたびれたワイシャツ、額の汗、少し疲れた目。

でも、その指先だけは……少年のままだった。

 

彼は、ゆっくりとオレをめくった。

パラ……パラ……と懐かしい音が響く。

オレは、ページの中で叫んだよ。

「なあ、お前、今でも覚えてるか!?」って。

 

彼の目が止まったのは、かつて自分が泣いたあのシーンだった。

ヒーローがボロボロになりながらも、笑って敵を倒す。

仲間が手を伸ばす。

「……くそ、やっぱ泣けるな」

彼は、ふっと笑った。

 

その手が、止まる。

彼はぽつりと呟いた。

「なんだろう、同じ内容のはずなんだけどさ……

 スマホで読んだときとは……なんか、違うなぁ……」

 

目を細めるその顔は、かつてヒーローに憧れて、

ランドセルにオレを詰めて走ってたあの少年だった。

「やっぱり……漫画本は、最高だな……」

 

オレは何も言わない。

けど、わかってくれたなら、それでいい。

たとえ、時代が流れて、紙が消えていっても――

 

ページの向こうで、オレはいつだって、お前を待ってるぜ。


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