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いなりのこころ

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

わっちの名は、いなり寿司と申す。

油揚げの衣をまとい、酢飯を中にたずさえておる。

見た目は地味じゃがな──心はいつも、ようけ晴れやかなんじゃよ。

 

昔むかし、五穀豊穣を司る稲荷大明神のため、農民たちが供え物として考え出したのが、わっちのはじまりじゃった。

お狐さまが油揚げを好むと聞いての、「それならば、このうまし米を包もうぞ」とな。

なんとまぁ、粋なはからいじゃろ?

最初は山のやしろに、そっと供えられておった。

けれどもある日、旅の者が「これはうまい」と一口頬ばり、

「これぞ道中の友よ」と言って、ふろしきに包んで持ち帰ったんじゃ。

そりゃあもう、風のごとく広まったわい。

東の江戸では甘し味付けに、西の京では淡い味──

同じいなりでも、土地の心で姿が変わるのがまた風流というもの。

 

時は流れて、明治、大正、昭和──

電車が走り、汽笛が鳴り、町が賑わっても、

どこかの弁当箱の中で、わっちはちょこんと座っておった。

遠足、運動会、仕事の合間に、

「お、いなりがあるじゃないか」と、笑顔とともに手に取ってくれる。

そりゃ、寿司の世界では華やかさでは負けるかもしれぬ。

トロやウニのような高貴さもない。

けれどもな……

「おまえが入ってると、なんかほっとするんだよ」

そんなことを言われた日には、

もう、油揚げがほころんでしまいそうじゃったわ。

 

近ごろの若者は、ちとわっちを見かけぬようになった気もする。

キラキラしたお寿司や、映える丼に夢中になっておるからのう。

それでもええ。

ほんのひととき、誰かの箸が迷い込んで、わっちを思い出してくれれば──

「おばあちゃんがよく作ってくれたなあ」

「運動会の日の朝、母さんが……」

そんな記憶の中に、生きておれるのなら、

わっちは、それだけで嬉しいんじゃ。

 

今日もまた、

どこかの台所で、じゅうじゅうと油揚げが煮られておる。

甘辛い匂いが、部屋の隅っこまでしみこんで、

「おいなりさん、できたぞぉ」という声に、

誰かの顔がほころぶ──

それが、わっちのしあわせ。

ずっと変わらぬ、いなりのこころなのじゃ。

 

──ふふ。よう話したのう。

さて、わっちもそろそろおいとま致すか。

おぬしの弁当箱の片隅に、わっちがいたら……

そっと手に取ってくだされ。

心の底から、

「おかえり」と言うて、待っとるでな。


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