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僕の名は、夏競馬

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

僕の名は──夏競馬。

春のクラシックが過ぎ去り、

秋のGⅠ戦線がまだ遠い、

“ほんのつなぎ”と呼ばれる季節の中に、僕はいる。

だが、それでいい。

僕は、栄光の準備運動でも、夢の予兆でもかまわない。

むしろ、ここにこそ魂が燃える瞬間があるのだ。

福島、新潟、札幌。

三つの舞台。三つの物語。

それらは、僕が夏を誇る理由。

派手さはないかもしれない。

けれど、誰よりも熱く、誰よりも速く、誰よりも鮮烈に──

心を奪う者たちが、ここにはいる。


福島──逃げた男の夏

その夏、福島の丘に、ひときわ異彩を放つ影が現れた。

青鹿毛の“最後の個性派逃亡者”。

ゲートが開いた瞬間、彼は風になった。

振り向かず、迷わず、ただ前へ。

他の馬たちがペースを測る中、

彼は一人で世界を置き去りにした。

15馬身の大逃げ。解説者は言った──「無謀だ」と。

観客は呆れた──「またやった」と。

だが、その姿に胸を撃たれた者たちは、口をそろえてこう言った。

「あれが、夏の逃亡劇だった」

彼は秋に姿を現さなかった。

でも──数年後、彼の血を継ぐ若駒が、スピードの頂へと駆け上がる。

逃げて、逃げて、なお残ったもの。

それが、夏という季節が与えた誇りだった。


新潟──真夏の直線、韋駄天の舞

新潟。

照りつける真夏の太陽と、1000メートルの直線コース。

逃げも、差しも関係ない。ここでは“速さ”がすべてだ。

その舞台に現れたのは、芦毛の“韋駄天”。

ゲートが開いた瞬間、他の馬が一拍遅れるその隙に、彼は音を置き去りにした。

トップギアのまま、まっすぐ。

風を切り裂くそのフォームは、もはや生き物ではなく、

速さそのものが意志を持ったかのようだった。

直線の終わり、芝がきらめき、砂が舞い上がる。

誰かが叫ぶ──

「これぞ、夏の韋駄天だ!」

その後、彼は秋のGⅠで堂々たる走りを見せることになる。

だが、僕は知っている。

あの風が最初に吹いたのは、あの真夏の直線だったのだ。


札幌──女傑、北を制す

そして、北の大地・札幌。

重たい洋芝、湿気を含んだ空気。力のある馬が試される舞台。

そこに現れた一頭の黒鹿毛の牝馬。

鋭い眼差しと、無駄のない馬体。

誰よりも力強く、誰よりも孤高。

彼女は、自らを“女”と呼ばせない。──異名は、“女傑”。

札幌のコースは、後ろから届かないと言われていた。

だが彼女は、最後方から道を拓いた。

コーナーを曲がるたびに人々が立ち上がる。

そして直線、彼女は馬群を切り裂いて現れた。

「来た……!」

その一撃は、まるで夏の嵐だった。

古びたラジオに耳をあてる老人が涙を流し、

初めて競馬場に来た少年が拳を握りしめた。

「これが……女の走りか……」

やがて彼女は、秋の女王決定戦に出走し、

堂々と王座を争うことになる。

だが僕の中では、今でも、

あの夏、札幌の芝を裂いた黒い風こそが、彼女の本当の姿だ。


僕の名は、夏競馬。

GⅠのきらびやかさはない。

冠も、勲章も、名誉も──まだ届かない場所にあるかもしれない。

でも、ここには咲く前の蕾がある。

夢を膨らませた者たちが、躍動する季節だ。

未勝利の馬でもいい。

人気のない馬でもいい。

ここで風を感じ、泥を蹴って、走ったその先に、

きっと未来が続いている。

だから今年も僕は、芝を整え、ゲートを磨く。

陽炎が揺れるその先で、誰かの物語を待っている。

──僕の名は、夏競馬。

汗と、涙と、熱狂が織りなす、名もなき夢たちの舞台。


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