からあげ合衆国建国記 〜揚げよ、心の旗を〜
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
むかしむかし、風の谷と雲の丘のあいだに、小さな村がありました。
そこに一人の少女が暮らしていました。
彼女の名前はコユキ。
白銀の髪をふわりと揺らし、ぴょこんと伸びた耳と赤い瞳が印象的な、兎のような女の子。
彼女には、秘密がありました。
それは――「世界で一番おいしいからあげを作ること」。
幼いころ、旅人からもらった一つのからあげ。
熱くて、香ばしくて、泣きそうなくらい優しい味だった。
寒い夜だった。
独りだった心に、その一口が灯をともしたのです。
「あたしも、こんな味を、誰かに届けたいな……」
そう思ってから、彼女はずっとからあげを作り続けた。
朝露を集めて鶏肉を漬け込み、月明かりのもとスパイスを調合し、
満天の星に向かって油を熱した。
手は火傷だらけ、耳は油の跳ねでぴょこぴょこ避けながら、
何度も何度も、味を探し続けた。
そしてついに、ある嵐の夜――
彼女の揚げたからあげは、金色の香りをまとったのです。
「これだ……あたしの“ただいま”の味……」
それから彼女は、旅に出た。
背負ったのは、フライパンと希望。
向かったのは、九州の北にあるという“揚げの聖地”。
そこで彼女は、ぽつんと小さな屋台を開いた。
名もない森の中。
赤ちょうちんに書かれた文字は――『うさぎのからあげ屋』。
旅人、働き者の狸、ちょっと泣き虫の狐、疲れた兵士。
みんな、彼女のからあげを一口食べると、顔がほころんだ。
「なんだか……あったかくなるね」
「これ……ひさしぶりに、笑えたかも……」
コユキは、何も言わずに微笑むだけ。
でも心の中で、そっとつぶやいていた。
「あたし、ちゃんと誰かを包めてるんだね……」
ある日、一人の子供が屋台にきた。
大きなリュックに、泣きはらした目。
「家に帰れないんだ……」
コユキは、そっとからあげを渡した。
「食べてごらん。ここが“帰る場所”になるから」
子供は泣きながら笑って、何度も「ありがとう」を繰り返した。
それを見て、コユキは小さく決意をつぶやいた。
「……もう、ただの屋台じゃ足りないや」
「ここに――からあげ合衆国を建国します!!」
油で世界を包もう。
味で孤独を、香りで涙を、そして揚げたての熱で心を癒そう。
あたしがこの旗を揚げるよ。
黄金のからあげ、心の味。
それが、あたしの魔法。
今夜も、ちょうちんは揺れている。
コユキの耳も、風に揺れている。
どこかの森の中で、そっと呟く声がある。
「おかえりなさい。からあげは、あつあつですよ」
──その屋台は、もう国なのです。
小さな油鍋から始まった、心の合衆国。




